オンライン会議システム「Zoom」を活用して活動するフルリモート劇団として、4月5日に結成したばかりの「劇団ノーミーツ」が、23、24日の2日間に劇団初の長編として上演、生配信する「門外不出モラトリアム」に、演劇初主演となる女優夏海(21)らの出演が11日、決まった。夏海のほか、メインキャストとしてHKT48田島芽瑠(20)、上谷圭吾、櫻井保幸、劇団「江古田のガールズ」の小川千尋、伊澤恵美子、池田良、劇団「柿喰う客」の淺場万矢が出演する。

「門外不出モラトリアム」は、入学からフルリモートで4年間の大学生活を送り、実感の湧かない卒業を間近に控えた大学生が、収束しない事態と収束する運命に逆らう物語。メインキャストは、劇団ノーミーツの出演俳優以外は全員、Zoomを使ったオーディションに臨み、200人を超える応募者の中から選出された。

主人公メグル役の夏海は「今作のお話は、これからの日本に起こるかもしれない、もしくは既に起こっている事態をもとに作られています。私自身、ずっと家にいて気がめいっていました。その中ノーミーツの動画を見て、とても勇気付けられました。皆さんに元気を届けられるよう、精いっぱい演じます。沢山の方に見ていただきたいです」とコメントした。

マイ役の田島は「この時期だからこそ生まれた新しい挑戦! Zoom演劇を通して少しでも皆さんにワクワクした気持ちをお届けできればと思います! 精いっぱい頑張りますので、ぜひ私たちの本気を見届けて下さい」と意気込んだ。

「劇団ノーミーツ」は、劇場を飛び出して、あらゆる公共&都市空間でミュージカルを実現する「Out Of Theater」の広屋佑規代表、映画プロデューサーの林健太郎氏、劇団「21g座」主宰の小御門優一郎氏が集まり、新型コロナウイルスの感染拡大で出演などの機会が減少する役者やクリエーターの、新たな表現の形を生み出す目的で発足。“NO密で濃密なひととき”をテーマに、Zoomを活用して打ち合わせから本番まで1回も会わずに、フルリモートで製作した演劇作品をYouTubeチャンネルで配信。配信した12作品の、SNSでの累計再生回数は2700万回を突破し、話題を呼んでいる。

「門外不出モラトリアム」は23、24日の2日間、いずれも午後3時、同9時の2回、全4公演上演される。劇団ノーミーツからもオツハタ、岩崎裕介が出演する。