新型コロナウイルスによる肺炎で自宅療養中のフリーアナウンサー赤江珠緒(45)が12日夜、TBSラジオで放送された「荻上チキ・Session-22」(月~金曜午後10時)にメールを寄せた。

赤江は「今回コロナが最初に『指定感染症』に認定された事で、医療機関の間で、感染症指定医療機関とそうでない医療機関という区別が生じてしまったそうです」と説明。その上で「極めて少ない感染症指定病院だけでは、この事態が補える訳もなく、その他に、感染症協力病院、それ以外の病院という風に区分されました。さらにワクチンがないため代行薬を治療に使わなければならず、そのためには研究対象病院に手を挙げたところのみ使用できるという事態も重なり、治療内容がそれぞれの病院の置かれた状況でかなり違うという結果となったようです」と、感染症指定医療機関とそうでない医療機関とが分かれたことが、状況を複雑にしていると示唆した。

そして「病院が様々に枠づけられ複雑化し、医療従事者同士が、治療法を話し合うという状況も生まれ辛く、コロナの治療に関しては、学会に報告をあげるなどはされているものの、実際には先生方の個々の人脈の中で、情報をやり取りして対処しているのが現状だそうです」と、複雑化してしまった医療現場の中で、医師同士が情報交換をしている状況だと明かした。その上で「つまり病院によってお互いにどういう治療をしているのか、どこに行けばどんな治療ができるのかなどは、公には明らかになっておらず、いまだコロナに対する日本の医療体制は、全国的にかなりムラがあるというのが実態のようです」と説明。「ですので、報道の方があちこちで取材を重ねても、なかなか治療の全容が見えてこないようなのです」とつづった。

一方、そうした状況下で、患者としても「逆に患者になると、未知の病という事で、薬には同意書が必要だったり、経過観察のために、熱や、血中の酸素飽和度を定期的に測ってもらったりと、臨床医の先生のお話を伺うタイミングが、実は多いです。そしてその中で伺うお話の多くが、ほとんど、私にとっては初耳でした」と、患者の側も不明なことが多くなっていると説明した。

赤江は「一方、担当医の先生方はというと、病気や治療法について、世間的に誤解されている部分もあり、正しい理解が広がってほしい、そして何より今回の情報の風通しを良くしたいという思いを、強くお持ちでした」と、現場の医師の思いを代弁した。

また、自身が入院していた病院では、新型コロナウイルスの患者が軽症、中等症、重症、重篤と4段階のカテゴリーで分類されていたと説明。その上で「簡単には、『重篤は人工呼吸器が必要な人』『重症は酸素吸入をする必要がある人』『中等症は両側に肺炎をおこしている人や少ない酸素吸入をする必要がある人』『軽症は主に咳や熱があり肺炎のない人(あってもごく軽いケース)』です。(中略)ちなみに私の場合は中等症でしたので、アビガン、プラケニルを使用しました」とした。

自身の近況についても言及。「元々は軽症で自宅療養していましたが、中等症に進んで肺炎を起こしていましたので、入院して、投薬と抗生剤の点滴を行い、症状がおさまりました。1か月近く、部屋に閉じこもっていましたので、体力は落ちていますが、今はほぼ日常が戻ってきています。今しばらく病後の療養をする予定です」(コメントは原文のまま)とつづった。