妻(46)の顔をたたいたとして、16日にさいたま市内の自宅で暴行容疑で現行犯逮捕された、ナイジェリア出身のタレント、ボビー・オロゴン容疑者(54=本名・近田ボビー)が18日、釈放された。さいたま地検の勾留請求をさいたま地裁が退けた。

ボビーは午後10時過ぎ、留置されていた浦和署の玄関に事務所関係者に腕を抱えられて姿を見せ、2回頭を下げた。この日朝、さいたま地検への送検時にはカジュアルなTシャツ姿だったが、釈放時は黒のスーツに黒のネクタイ姿だった。ボビー自身は口を開くことはなく、事務所関係者がボビーに代わり「皆さま、本日はお騒がせしまして誠にすみませんでした。このたびは関係者の皆さま、まずは妻に、多大なるご迷惑をおかけして誠に申し訳ございませんでした」と謝罪、ボビーは再び頭を下げた。

ボビーは手で妻の顔を振り払い、遠くに押しやるような行為を働いたというが「暴力はやっていない」と否認を続けているという。一方、妻は逮捕翌日の17日に取材に応じ「長年、さまざまなDVを受けてきた」と語り、双方の言い分は食い違う。ボビーは総合格闘家として大会出場の実績があり、捜査関係者は「被疑者にとって、そうした行為は暴力とは言わないのかも知れない。暴力と認識する枠が、どの程度か分からない」とした。今後は任意で捜査していくとみられる。

所属事務所はこの日、報道各社に「事実関係の有無を含め、弁護士に依頼して内容を確認しております」とのファクスを送った。