元バレリーナで女優草刈民代(55)が企画・プロデュースした、さまざまなジャンルのダンサーとの映像作品が「dancers eight」公式YouTubeチャンネルにて、22日正午から配信された。

出演者は草刈のほか、菅原小春(28)麿赤兒(まろあかじ=77)熊谷和徳(43)上野水香(42)辻本和彦(42)中村恩恵(50)平原慎太郎(39)。バレエ、コンテンポラリーダンス、タップ、ストリートダンス、舞踏などのさまざまなジャンルのダンサーが集まった。

この期間を過ごす多くの人々に、ポジティブな気持ちになってもらえる作品を届けたいという気持ちのもと、新型コロナウイルスの影響によって踊る場を失っているダンサーとともに、“今だからこそできる”映像制作を行った。

楽曲は現代音楽の巨匠フィリップ・グラス氏の作品を使用。ヨーロッパ在住のピアニスト滑川真希氏を通じて、グラス氏にもこの企画に参加依頼をし、楽曲提供につながったという。演奏は、オフリス・ギター・カルテットが担当。多くの表現者たちの「表現する意志」でつながった。

草刈は「新型コロナウイルスの影響で、世界中のダンサーたちが家でトレーニングをしなければならないという状況が続いています。十分な稽古ができず、舞台にも立てない日々。もしも今、自分が現役のバレリーナだったら、、、それを思うと、本当に胸が痛みます」とコメント。

「日本でも自粛要請が出て1カ月ほど経った頃、私は踊りでつながる仲間たちに声をかけ、この状況のなかでも多くの人に観ていただけるような作品を創ってみようと呼びかけました。ダンサーたちの『踊る意志』を通して、皆さんにポジティブな気持ちになっていただけるような作品を届けたいと思ったからです」と制作の理由を説明。

続けて「バレエ、コンテンポラリーダンス、タップ、ストリートダンス、舞踏といったさまざまなジャンルのダンサー全員がオンラインで情報を共有し、各自がスマートフォンで撮影し、踊りを映像によってつなぐ作品を作りました」と経緯を明かした。

「人々の生活が大きく変わろうとしている今、その中にあっても、表現者たちは『表現する意志』でつながっています」とし、「この時期だからこそ生まれた、私たちの試みを楽しんでいただけたら幸いです」と呼びかけた。