味方良介(27)井上小百合(25)が主演する朗読劇「蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』」(10~12日、23~26日)の公開稽古が10日、東京・新宿の紀伊国屋ホールで行われた。

この日が命日(2010年7月10日に死去)の劇作家つかこうへい氏の名作舞台で、味方が銀ちゃん、井上が小夏、植田圭輔(30)がヤスを演じる。新型コロナウイルスのため、朗読劇に変更しての上演になったが、本番前に取材に応じた味方は「つかさんの命日に舞台に立てることは幸せです。ただ劇場にいるだけで最高だし、もう泣きそうです。朗読劇だけど、進化形の朗読劇で、新しい演劇の形になった」と自信をみせた。

井上も「つかさんが亡くなって10年後の今日。命日にお芝居ができる奇跡に感謝します。私にとって演劇が生きる上で大事なものと感じた。葛藤もたくさんあったけれど、この日を迎えられてうれしいです。天国のつかさんに『おい、おい』と言われない作品にしたい」と意気込んだ。演出の岡村俊一氏も「10日しか稽古ができなかったけれど、俳優というのはすごい生き物だと思った」と、味方や井上らの成長をたたえた。