俳優哀川翔(59)の人気映画シリーズの「デコトラの鷲(しゅう)」が12年ぶりに復活し24日、埼玉・飯能市で全国各地から30台を超えるデコトラが集結するヤマ場の撮影が行われた。

クランクインは19日。2003年から08年までの間に5作品が公開され、今回の第6弾は「新・デコトラの鷲」のタイトルになる。

主役のトラック運転手・飛田鷲一郎を演じる哀川は「もうね、この鷲一郎はどうしようもない男なんだけど、魅力はあるんだよ。義理と人情のドタバタ喜劇だけど楽しい撮影でいい作品になりそうだ」とニヤリと笑った。

リーゼントのヘアスタイルは12年ぶり。「ひとくし入れるたびに役が入り込んでいく。まあ、若いころは毎日この髪形だったからね」とさらりと手のひらでセットした髪をなでつけた。

雨の降る合間の撮影となり、トラックの運転手らもエキストラとして出演。哀川とともに撮影に勢いをつけた。哀川は「運転手さんもよくやってくれたよね。ありがたい」と話した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月のクランクインが3カ月間延期された。「いつ撮影に入るのか予定が見えない中、ロケ地として全面協力してくれた飯能市には感謝しかないです」と胸の前で手を合わせた。

物語は、新型コロナウイルスに感染した患者をみる医療従事者を対象としたトラックをステージとしたチャリティーコンサートで「夕焼け小焼け」を歌った歌手の高宮すずめ(剛力彩芽)に鷲一郎がひと目ぼれ、そして意外な事件が起こってしまう、2人の恋の行方は…というストーリーだ。

本番直前のリハーサルまでマスクとフェースガードでがっちりと新型コロナウイルス対策も施した撮影は8月上旬まで続く。