12月4日発売の漫画「鬼滅の刃」最終23巻の、初版発行部数が395万部となることが25日、分かった。出版元の集英社が発表した。コミックス1~23巻の累計発行部数は、電子版を含めて1億2000万部を突破する。

また、原作者の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏が最終23巻で、5月18日発売の「週刊少年ジャンプ」24号で完結させた物語の結末に追加で14ページ、追加で描き足したことが分かった。同巻につけられた帯の表面には、おまけページも25ページ収録され、描き下ろしは合わせて39ページに及ぶと明記されている。

「鬼滅の刃」は、2016年2月15日発売の「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし、5月18日発売の24号まで4年3カ月の間、休載なしで205話、掲載された。大正時代を舞台に、主人公竈門炭治郎(かまど・たんじろう、声=花江夏樹)が家族を殺した鬼と戦うために修業して「鬼殺隊」に入隊し、鬼と化した妹禰豆子(ねずこ、声=鬼頭明里)を人間に戻す方法を探して戦っていく物語。

19年4月から9月までアニメが放送され、人気が爆発的に高まり、10月16日に封切られた「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」(外崎春雄監督)は23日、興行収入(興収)259億円を突破した。製作、配給のアニプレックスは24日、興収259億1704万3800円、動員1939万7589人を記録したと発表した。

劇場版では、40人以上の行方不明者を出しているという無限列車を舞台に、炭治郎たちと史上最強の敵・魘夢との激闘が描かれた。テレビシリーズにも出ていた鬼殺隊の最高位“柱”の1人で、炎の呼吸を使う炎柱・煉獄(れんごく)杏寿郎(声=日野聡)が任務に挑む姿が初めて描かれ、後輩の炭治郎らに激励の言葉を投げかけるなど、おとこ気のある姿勢に共感の声が相次いでいる。映像美も評判で、終盤に煉獄が上弦の参の鬼・猗窩座(あかざ、声=石田彰)と激闘を演じるシーンをはじめ、アニメを超え、実写の質感があると評価が高い。

「鬼滅の刃」最終23巻は、コミックス(506円、税込み)に加え炭治郎、禰豆子、我妻善逸、嘴平伊之助のフィギュアがセットになった「-フィギュア付き同梱版」5720円(税込み)も発売されるが、大手書店を中心とした通販サイトでは、予約分の終了が相次いでいる。