胸椎棘(きょく)突起部を骨折していた歌手のMISIA(42)が19~20日、東京国際フォーラムでクリスマスライブ「So Special Christmas」を行った。

TBS系「news23」で、先月15日に長年支援活動を続けてきたスペシャルオリンピックスをテーマにした企画の取材中、乗馬シーンで落馬し、全治6週間のけがを負った。その影響で、同クリスマスライブの2公演(今月5日=神戸、同6日=大阪)は中止となったが、東京公演ではパワフルな歌声を披露して、2日間4公演で1万人を魅了した。

療養期間中、当初は食器も思うように持てず、横になるのも困難だったため、毎日人に手伝ってもらっていたという。「体が痛いと気持ちも落ち込んでしまうのですが、皆さんから温かいメッセージをいただいて、骨を折れたんですけど、心が折れなかったのは、そんなたくさんのパワーをいただいたから」と感謝した。

結果的に負傷につながってしまった企画も、スペシャルオリンピックスの支援を広めるためのもの。この日も「『助けて』と声に出すのは大変だとも感じました。コロナで知的障害の子どもたちのスポーツ大会も中止になったりしている。いっぱい温かい言葉をいただいたので、今度は私が助けるよ! って言いたいです」。先月2日に、都内で行われたクリスマスツリー点灯式に出席した際も、乗馬の選手やポニーに優しい目を向けて、さらに知的障害を持つ選手たちに「今日もたくさんの人の前で話してくれて、うれしいです」と優しく呼びかける姿が印象的だった。

けがを感じさせないライブパフォーマンスを実際に見て、大みそかのNHK紅白歌合戦をはじめ、数多く出演予定の年末の音楽番組でも、元気な姿を見ることができそうだ。パワフルな歌声ももちろん楽しみだが、そんなMISIAの姿を通じて、今回のような支援活動のことを、より多くの人に知ってもらえたらとも感じた。【大友陽平】