NEWS加藤シゲアキ(33)の小説「オルタネート」(新潮社)が、第42回吉川英治文学新人賞にノミネートされたことが1日、分かった。講談社が発表した。第164回直木賞、2021年本屋大賞に次ぐ候補入りとなり、快進撃が続いている。

同賞は、昨年優秀な小説を発表した作家の中から最も将来性のある新人作家に贈られる。ノミネートを受け加藤は「直木賞、本屋大賞に続いて吉川英治文学新人賞にまで候補にしていただけたこと、大変うれしく思っております」と喜びのコメント。「直木賞、本屋大賞と同じく、予期しないお知らせに驚きと喜びが同時に押し寄せ、ありがたい戸惑いをかみしめています」と続けた。

同賞を「エンタメ性に優れた作品が多い印象」といい「自分の著作も仲間に入れてもらえたのかなと思うと、感慨もひとしおです」。また「選考会までまだ時間がありますが執筆へのエールと受け取り、緊褌一番(きんこんいちばん)、次作へ取り組みたいと思います」と意気込みを語った。

これまでに和田竜「村上海賊の娘」(第35回)、辻村深月「ツナグ」(第32回)、柳広司「ジョーカー・ゲーム」(第30回)、佐藤多佳子「一瞬の風になれ」(第28回)など、映像化もされた話題作が受賞している。アイドルのノミネートは、80年の同賞創設以降初めてとなる。受賞作品は3月2日に発表予定。

ノミネート候補作品は以下の通り。

芦沢央「汚れた手をそこで拭かない」(文芸春秋)、加藤シゲアキ「オルタネート」(新潮社)、武田綾乃「愛されなくても別に」(講談社)、辻堂ゆめ「十の輪をくぐる」(小学館)、寺地はるな「水を縫う」(集英社)、野﨑まど「タイタン」