エッセー「ののペディア 心の記憶」(幻冬舎)を4日に発売した山口乃々華(22)を取材した。

「ののぺディア」は、女性誌「GINGER」ウェブで、昨年末まで隔週で連載していた。E-girlsとして、ソロとして活動しながら、日々感じたことや、心に留まったことをつづっていたというが、改めて文字として書き留める大切さを説いてくれたのが印象的だった。

連載中は、いろいろな場所でiPhoneに原稿を打つ形だったという。行き詰まるとカフェで一気に書いてみたりと、気分転換もはかりながら、約2年間続けていた。「どこまで自分の悩みというか、暗い部分を出していいのかな? というのもあってそこは苦労しました。ある文言を使った時に、ある側から見た人は否定されてる気持ちになってしまうかもしれません。とにかく最後は前向きに結びつけていくということは意識しました」。

元々は18~20歳の頃に、グループの各メンバーが日々感じたことを「日記」のような形でスタッフとやりとりしていたことが「書く」きっかけだったという。書くことで自分を見つめ直すことにつながったり、本を読むようにもなったといい「“心の掃除”ができるんです。何でもいいので、何かを書くことで自分がときめくものを見つけられたりしますし、おすすめです!」

同じ「書く」ことでも、記者の基本は世の中の現象や人について書くことがなりわいで、どうしても自分について「書く」ことは怠りがち。少しは自分のことも見つめ直す必要があるのかな? と山口の言葉に感化された。【大友陽平】