26日、TBS系でU-24日本代表対同アルゼンチン代表戦が放送される。中継を担当する同局御法川隼斗プロデューサーがこのほど、日刊スポーツのオンラインインタビューに応じ、サッカー中継の新たな取り組みについて語った。

今回、同局は地上波の放送にとどまらず、さまざまな施策を展開する。「TBSとしては完全に初めてのチャレンジ。地上波はもちろん、それ以外の部分でも楽しんでいただければ」と力を込める。

民放テレビポータルTVer(ティーバー)でも試合を見ることができるほか、「TBSサッカー」の公式サイトと、同局公式YouTubeチャンネル「YouTuboo」では、3台の別アングルのカメラ映像をライブ配信する。ゴール裏のスタンド上段からピッチ全体を撮影するカメラ、ボールを追うカメラ、注目選手をマークするカメラの3種類から、好きなアングルを選ぶことが出来るという。

「やはり地上波のみで見ていただくのではなくて、SNSなどを活用するのは視聴者に対して親切かなと、僕らは思っています。もちろん地上波は大事なんですが、テレビを見たくても見られないなど、いろんな環境にある人もいると思うので」と視聴者層の多様化を意識する。

午後6時からは、番組が始まるまでの30分間、同局系「スーパーサッカー」の公式YouTubeチャンネルで、同局新人齋藤慎太郎アナウンサー(23)が生配信する。地上波での放送前に、YouTubeの視聴者層に訴求する。

齋藤アナは中高時代に横浜F・マリノスの下部組織でプレーし、大学まで16年間サッカーを続けた本格派。「プロの下部組織でやっていた人間なので、そういった目線での物の見方だとか、やはり同世代の試合を自分がアナウンサーになって関わるというのは、彼にとってもいろんな思いがあると思う。そういうところは視聴者に訴えかけるものがきっとあると思う」と期待をかける。

もちろん試合自体も見どころは豊富だ。「すごく注目の一戦になると思います。やはり五輪代表っていうこともありますし、久保建英選手など海外で活躍する若手のサッカー選手が増えてレベルが上がった。三苫薫選手のように国内の若手も台頭している。そこの融合が見どころですね」と熱っぽく語った。

相手のU24アルゼンチン代表にも期待している。「(東京五輪の)南米予選1位で突破してきている。本気でメダルを取りに来るチームが、開催国の日本でやるということで、本当にレベルの高い選手をそろえてきた。日本がどんな勝負をするのか、今まで以上に注目されますね」と試合の価値を説明した。

コロナ禍でサッカーの試合を放送できることについて「すごくうれしいし、ありがたい。そういった大事な一戦をきちんと視聴者に届けないとなって思います」と使命感を示した。感染予防対策を万全にしつつ最高のコンテンツを届ける。【佐藤成】