ザ・ドリフターズのメンバーでタレントの志村けんさん(享年70)が、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなってから、今月29日で丸1年がたつ。昨年、志村さんの死去は世の中に想像以上の衝撃を与えた。志村さんの死で、日本中が、コロナ禍を実感したと言ってもいいのかもしれない。志村さんを悼む当時のテレビ番組は軒並み高視聴率をマーク。誰からも愛された存在であったことが再確認された。残念なのは、コロナ禍のために、お別れの会が開かれるめども立っていないことだ。

芸能人だけでなく、一般の葬儀・告別式もコロナ禍の影響を受け、多くの人が集うこともできていない。それだけに、ファンを集めての最期のお別れというのは、難しいのかもしれない。

それでも、志村さんの一周忌にあわせ、テレビ各局は志村さんの功績を振り返る番組を放送する。

NHKは「プロフェッショナル 仕事の流儀 志村が最後に見た夢~コメディアン・志村けん~」を30日午後10時30分から放送する。

コメディアンの志村けんさんは、「変なおじさん」「バカ殿様」など誰もが見覚えのあるキャラクターを生み出し、日本を代表するコメディアンにまで上り詰めた。だが、志村さんは、晩年になっても新しい挑戦をやめることはなかったという。この番組では「となりのシムラ」、朝の連続テレビ小説「エール」や映画「キネマの神様」などの関係者や、志村さんを深く知る人々の証言、そしてNHKに残された秘蔵映像から、志村さんが貫いた「笑いの流儀」と生涯をかけて目指した「夢」をひもとく。

また、志村さんのふるさと、東京都東村山市では、クラウドファンディングで、志村さんの銅像を駅前に設置する計画だ。その銅像のポーズが「アイーン」をかたどって制作することがこのほど決まった。この銅像は7月にもお披露目する予定。

銅像は同市や東村山青年会議所などでつくる実行委員会が計画している。ポーズは実行委で検討し、人気ギャグ「だっふんだ」「ヒゲダンス」などの中から、「アイーン」を選んだ。