歌手和田アキ子(70)が、今月からレコード会社をユニバーサルミュージックへ完全移籍し、年内にオリジナルアルバムを発売することが6日、分かった。

このほど日刊スポーツの取材に応じ、移籍後の意気込みと新アルバム、今後の挑戦について語った。

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歌手生活53年の和製ブラックミュージックの“ゴッドマザー”がレコード会社を完全移籍した。和田は「音楽って何もいらない。年も国籍も、肌の色も。外国がいいとか悪いとかじゃなくて、異国の人とできるっていうチャンスがここにはある。ドアを開ける度に楽しみが待っている感じ」と移籍後の新天地に胸を躍らせている。

移籍後第1弾となる、新アルバムの年内発売も決定した。新作は“ゴッドマザー”の今が詰まった作品になるという。シンガー・ソングライターさかいゆう(41)トリオバンドOvall、ラッパーのRin音(22)ソウルバンドWONKなど、世代やジャンルを超えたアーティストたちが楽曲を提供、異色のコラボが実現する。

Rin音は和田のおよそ4回り年下だ。「歌を歌う時に年齢は全然関係ない。彼らが持ってきた曲を、どう歌いこなすかすごい楽しみです」と期待を込めた。

歌手生活53年。「長けりゃいいって問題じゃない」と口にしつつ、「おばあさんになって、顔がシワシワになろうが、お尻がぺったんこになって、おっぱいが垂れようが、おなかがぽっこりになろうが、声さえ出てれば、赤のマュキュアをして、歌える限り、歌いたい」と意欲を燃やす。以前は「60歳くらいまで歌いたい」と宣言していたというが、今や70歳。今後、目指すは「90歳」だ。「90になって歌っていたら、かっこいい」と20年後の未来を見据える。

応援してくれる人たちへの感謝も忘れない。「雨の日も、風の日も、雪の日も出待ちをしてくれる」という熱烈なファンもいる。「ファンがいる限り、ちゃんとした歌を歌って、彼女たちの誇りになるようにいたい」と力を込めた。和田の勢いはまだまだ止まらない。移籍後も活動の幅をさらに広げ挑戦し続ける。【三須佳夏】

◆和田アキ子(わだ・あきこ)1950年(昭25)4月10日、大阪府生まれ。10代に大阪のジャズ喫茶でスカウトされて上京後の68年「星空の孤独」でデビュー。69年「どしゃぶりの雨の中で」が大ヒット。代表曲は70年「笑って許して」や72年「あの鐘を鳴らすのはあなた」など。85年10月から司会を務めるTBS系「アッコにおまかせ!」がスタート。174センチ。血液型O。