女優藤山直美(62)が12日、大阪市内で、主演舞台「おあきと春団治~お姉ちゃんにまかしとき~」の取材会に出席し、姉弟愛芝居への思いを語った。

上方落語の代名詞的存在でもある「桂春団治」と、姉おあきを描いた今作は、昭和の大阪が舞台。直美は、西川忠志(52)演じる春団治の姉にふんし「男女の話はよくありますが、姉弟の愛情を描いたお芝居をやってみたいという思いがありました。そんな時にこの作品のお話をいただき、もともと若い頃から『おあきさんの役いいなあ』と思っていたので、うれしいです」。満願成就の役ゲットに感慨深げに話した。

春団治と家族の物語はあまり多くなく、直美は「新しい視点でお届けできると思います。今回は新作ですが(忠志の父西川)きよし師匠や皆さんと一緒に知恵を出し合って“コツコツと”頑張っていきたい」と意気込んだ。

春団治役の忠志は「この話をいただいたとき、やらせていただきたい! という喜びとともに、怖いとも思いました」とも吐露。これまで多くの役者が演じてきた春団治像を「直美さんの胸に飛び込む気持ちで演じたい」と引き締めた。

また、忠志の父、西川きよし(74)が父親役で出演。きよしは、親子ともども「直美さんに仲良くしていただいております」と言い、直美から「台本覚えんでええ、言われました」。タイトル通りに「お姉ちゃんにまかしとき-の気持ちで甘えさせていただこうかなと思います」と話した。

売れっ子落語家、桂文枝役の田村亮(74)は「去年の3月に出演予定だった舞台が中止になってから、ずっと自粛の生活を送っておりました。まだまだ予断を許さない状況ですが、千秋楽まで突っ走れるよう、皆さんと力を合わせて作品を作っていきたい」。

南署巡査役の金子昇(46)は、直美との共演は2回目。コロナ禍で予定舞台が中止になることが相次ぎ「重い気持ちになっていた」最中での今作オファー。「いい作品を作り、お客様に僕のこの幸せな気持ちを感じていただけたらうれしい」と喜びを語った。

公演は大阪松竹座で5月21日~6月6日、東京・新橋演舞場で7月3~26日の予定で上演される。