人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの最新作などを発表する「ガンダムトピック2021」が13日、都内で開催された。席上で、劇場版アニメ「Gのレコンギスタ」の第3部「宇宙からの遺産」の公開日が7月22日に決まったと発表された。富野由悠季監督(79)がビデオメッセージを寄せ「コロナ禍があろうが、何があろうが続けるぞ。じいちゃん、頑張るぞ!!」とほえた。

「Gのレコンギスタ」は14年にテレビ放送されたが、新作カットを大幅に追加、再編集し、劇場版5部作として19年から順次、公開している。富野監督は「観客がいるから作っていられると思い知らされた。若返ることができる」と笑みを浮かべた。

第3部では、キャピタル・ガードの候補生ベルリが謎のモビルスーツ「G-セルフ」でタワーを襲撃してきた宇宙海賊の少女アイーダと出会い、好意を抱くが、実の姉だったと分かってしまう。富野監督は「ベルリが本格的に宇宙に出て行った物語だけど、好きだった女性が本当の姉だったと知って落ち込む、アニメでやって良いのかという物語」と笑みを浮かべつつ紹介した。

その上で、富野監督は新型コロナウイルスの感染拡大の中でのアニメ制作について言及。「コロナ禍は、あと1年は続くと思っている。日本政府の偉い人が緊急事態宣言を解除しても、収まることじゃない。200年の歴史で経験しているし、覚悟している。そういうものにあえて立ち向かっていけるような作品を、作り続けるのをやっていきたい」と意気込んだ。

一方で、制作陣が高齢であることを踏まえ「作っているのは大人、感染症にかかったらどうしよかという不安はある」と、コロナ禍における不安も吐露。その上で「仕事があるから健康を保っていられる。鬱(うつ)にならないで済むというのがコロナに1番の免疫、抗体を作ると思う。つまらない集まり、飲み会をすることもない。仕事をして健康を維持し、達成してみんなが気持ち良くなるのが『Gレコ』のコンセプト」と胸を張った。