29日に放送された、玉木宏(41)主演のテレビ朝日系連続ドラマ「桜の塔」(木曜午後9時)の平均視聴率が9・5%(関東地区、速報値)だったことが30日、ビデオリサーチの調べで分かった。初回は13・5%、第2話は10・2%だった。

「桜の代紋」を掲げる警察組織の権力争いを描く人間ドラマ。玉木は理事官・上條漣を、上條の幼なじみ、水樹爽役を広末涼子(40)が演じる。所属する派閥の長を出世させることが警視総監への近道と考え、どんなに汚い仕事もこなしていく。頂点を目指す人間たちの裏切り、わな、だまし合いが交錯する物語だ。

警視庁捜査共助課の理事官としての手腕が評価され、警視正に昇進した漣は、警務部へ異動。警務部長・吉永晴樹(光石研)から、警察内の不正を取り締まる監察官(警察の中の警察)のポストを与えられ、爽らが半月前に暴力団から押収した拳銃を横流しした主犯を秘密裏に探るよう命じられる。ひそかに警視総監の座を狙う漣は、吉永の信頼を得て警務部の中枢に入り込むため、まずは横流し事件の調査で成果を上げようと決意。

拳銃を横流しした主犯は爽班の中にいる可能性が高い、と推察した漣は、爽に押収当時の流れをヒアリング。押収品保管倉庫に拳銃を届けた高杉賢剛(長谷川朝晴)と轟啓一(駒木根隆介)のどちらかが怪しいとにらむ。だが、下手に動いて主犯に勘ぐられるのは得策ではない。漣は確実に現行犯で捕まえるため、爽の協力を得てわなを仕掛けるが、なぜか読みどおりには事が進まない。

横流し事件の根底には“隠された何か”があると考える。やがて、“警視庁を揺るがす闇深き真実”が発覚し、常に冷静な漣が激しく取り乱す事態にまで発展してしまう。