女優深田恭子(38)が「適応障害」治療のため芸能活動の一時休止を発表したことを受け、フジテレビ内で、深田が主演を降板した7月期連続ドラマ(タイトル未発表)の放送開始を遅らせることも選択肢となっていることが27日、分かった。放送時期が近いこともあり、代役はいまだ決まっていない。

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主演の深田が降板した、フジテレビ系7月期の木曜午後10時枠の連続ドラマの関係者は、27日も代役探しに追われた。

7月放送開始の場合、6月初旬までにはクランクインするのが通常のスケジュールとなる。関係者は「6月から4カ月ほどスケジュールが空いていて、深田さんの代役という重責に耐えられる女優さんとなると限られます。代役が決まるのが遅れれば、押さえている共演者のスケジュールを組み直さなければなりません。放送開始時期を遅らせることも視野に入れて調整しています」と説明している。

7月23日に開会式が行われる東京五輪・パラリンピックが、予定通り開催されるかどうかでも、状況が大きく変わるという。関係者は「五輪が予定通りなら五輪特番を新たに編成してスケジュールを埋めることも可能ですが、五輪が中止になるとそれも難しくなる。早い代役決定が必要です」と話している。

19年と20年に同局系で放送された深田主演の連続ドラマの映画化作品「ルパンの娘」は、すでに撮影を終えており、大きな影響はない見通し。同作関係者も当初の発表通り、10月15日の公開予定としている。一方で、新作映画も撮影中だったが、休養のため延期となった。

 

<コロナ禍での環境変化がストレスに>医学ジャーナリスト・松井宏夫氏 

適応障害は、環境の変化という大きなストレスによって引き起こされます。例えば、入学、入社、転職、引っ越しなど。それはコロナ禍でも同じ状況と言えます。緊急事態宣言が出て、環境や行動ががらりと変化しました。外に出るのを控える必要があったり、人と会って話をすることができない状況に、ストレスがたまって適応障害になってしまうのです。

家族や仲良しの人と、話ができる状態にあればストレスは解消されていくことが多いです。診療を受け、ゆっくり休養することが大切です。

適応障害の症状は、気分の落ち込み、意欲の低下、抑うつ気分、不眠、頭痛、目まいなどですが、ストレスの原因が消失すると、5、6カ月以内に速やかに改善するのがほとんどです。