いきものがかり山下穂尊(38)が、今年夏をめどにグループを離れることを2日、公式ホームページで発表した。

山下は今後、表舞台からは離れ、作曲や執筆などの創作活動を行っていくといい、グループは水野良樹(38)吉岡聖恵(37)の2人体制となる。発表では「以前よりメンバー間において何度も話し合い、結成より22年の活動を経て互いの人生を考えた上で3人が下したものです」と説明。今月10~11日に横浜アリーナで開催するツアー最終公演が、3人での最後のライブとなる。

3人は連名でコメントを発表。グループは17~18年に一時活動休止(放牧)期間を設け、さらに昨年春には所属事務所から独立したが、その中で「音楽やグループに向ける気持ちが、山下と他の2人とで、少しずつ違うものになってきたことを感じていた」という。

グループはもともと小学校の同級生だった水野と山下が組んだバンドに、吉岡がボーカルとして加わった。水野と吉岡は「メンバーから“友人”に戻る山下に、新しい毎日を大切に過ごしてほしいと思っています。悲しくないと言ったらうそになりますが、僕ら3人は、これがもっとも僕ららしい選択なのではないかと今は考えています」と理解を求めた。

山下も「40代を目前に差しかかり、自分の人生を、経験を、これからどうして行くべきか。わがままとはもちろん理解していながら、話し合いを重ねて、メンバーそしてスタッフの皆さんも最後はあたたかく背中を押してくれるとのことでした。そちらも感謝しかありません」とし「これからは自分ともう一度向き合いながら歩いて行きたいと思います。表に立つことからは退きますが、創作活動などは引き続き行っていきたいと考えております。何がこれから生まれていくか、どうか温かい目で見守っていただけたら幸いです」とコメントした。

◆山下穂尊(やました・ほたか)1982年(昭57)8月27日生まれ、海老名市出身。ギター、ハープ担当。「いきものがかり」のユニット名の由来は、水野と山下が小1の時、金魚に餌をあげる「生き物係」だったことから。2006年(平18)3月15日、「SAKURA」でメジャーデビュー。