東京オリンピック(五輪)の開幕を前に各国の選手たちが続々と選手村に入村する中、段ボール製ベッドを巡ってセックスをさせないための「アンチ・セックスベッド(反セックスベッド)」だとのうわさが広がっている。これについて、このほどアイルランドの体操選手がベッドが壊れないことを証明して「フェイクニュース」だとSNSに投稿して話題になっている。

あん馬で金メダルを狙うリース・マクレナハン(21)が、「オリンピックに関するフェイクニュース」と題して「段ボールでできていてセックスができないようになっているらしいけど」と話しながら自室のベッドの上に飛び乗って数回激しくジャンプするもベッドは壊れず、「衝撃で壊れるというのはまったくのうそ。フェイクニュースだ」と話す動画をツイッターに公開。2万8000を超える「いいね!」がつき、多くのコメントが寄せられている。

 

新型コロナウイルスの感染予防対策でソーシャルディスタンスが求められる中で段ボール製のベッドを初めて見た海外選手らが「性行為を防止する措置」と勘違いしたようで、2016年リオデジャネイロ五輪陸上5000メートルで銀メダルを獲得したポール・チェリモ(米国)が先週、「アスリート同士の性行為を防止するためのもの。スポーツを超えた状況で使用されないよう、1人分の体重を支えることはできるだろう」とSNSに投稿していた。

チェリモはその後も「床で寝る」「段ボールの上で寝ることなんてできない」などと文句を書き込んでおり、これが発端で複数の米メディアも「反セックスベッド」と報じていた。

選手村のベッドは環境への配慮からリサイクル可能な100%段ボール素材の環境にやさしい寝具として使用が決まったもので、高い耐久性や衝撃試験をクリアしていることで知られている。

東京五輪期間中の選手同士の性行為を巡っては、感染対策から性行為を禁じておきながら大会組織委員会が16万個のコンドームを選手村で配布することに批判の声が上がったこともある。(ロサンゼルス=千歳香奈子)