俳優市村正親(72)篠原涼子(47)が24日、所属事務所を通し、離婚を発表した。

2人は01年9月に蜷川幸雄氏演出の舞台「ハムレット」で市村がハムレット、篠原がオフィーリアと恋人役で共演したのをきっかけに、交際をスタートさせ05年に結婚、08年に長男、12年に次男が誕生している。市村が14年に胃がんで手術した際には、市村の闘病をサポート。舞台復帰時には劇場で復帰を見届けた。長男と次男の親権は市村が持つ。慰謝料、財産分与はなく、この件に関して、会見を行う予定もないという。

2人はこの日、直筆署名入りのコメントを発表。新型コロナ禍による家庭内感染防止のため、別居したことがきっかけだったことを明かした。市村は「昨年のコロナによって撮影中は家庭内感染を防ぐ事からも、別居し役者業に取り組む生活をするようになりました。しかし作品が続いたことで別居が基本のスタイルとなり、夫婦、親、互いに役者として、新たなカタチを考えるようになりました」と説明した。篠原も「私たちなりの新しい形・環境を作って参りたいと二人で話し合いました」とした。

互いを役者として認め、尊重する姿勢は変わらないようだ。市村は「涼子との出会いは私の人生最大の喜びです」と明言。「何より私も女優篠原涼子の一ファンとして、彼女がより一層女優として輝き、母としても生きていく道を歩ませたいという思いに至りました」と記した。篠原も「舞台俳優の市村さんからは結婚する前も、してからも学ぶことばかりで尊敬の念にたえません この姿勢は今もこれからも変わる事はありません」とつづった。

自身の強い希望で、親権は市村が持つことになったという。市村は今後の篠原との関係について「新たなカタチのパートナーとなり、子どもを支えていきたい」とした。

◆市村正親(いちむら・まさちか)1949年(昭24)1月28日、埼玉県生まれ。74年に劇団四季入り。「エクウス」「オペラ座の怪人」などに出演して劇団を代表する俳優に。90年退団。その後もミュージカル「ミス・サイゴン」など舞台を中心に活躍。84年女優八重沢真美と結婚し、03年に離婚。07年に紫綬褒章を受章。170センチ。血液型A。

◆篠原涼子(しのはら・りょうこ)1973年(昭48)8月13日、群馬県生まれ。90年に東京パフォーマンスドール加入。94年シングル「恋しさと せつなさと 心強さと」が大ヒット。女優としては04年日本テレビ系「光とともに…」で連続ドラマ初主演。その後も「アンフェア」「ハケンの品格」など話題ドラマに主演。今年5月まで放送されていたNHK連続テレビ小説「おちょやん」に出演。162センチ。血液型B。