米俳優ジョニー・デップ(58)が2日、製作、主演を務めた米映画「MINAMATA-ミナマタ-」(アンドリュー・レビタス監督、23日公開)記者会見をオンラインで開き、共演した真田広之(60)をはじめ日本の俳優陣を絶賛した。

映画は、チッソ水俣工場の工業排水を原因とした、水俣病の存在を世界に知らしめた米国人写真家ユージン・スミス氏とアイリーン・美緒子・スミス氏の写真集「MINAMATA」(75年)を元に映画化。撮影は主にセルビア、モンテネグロで行われた。真田のほか國村隼(65)美波(34)加瀬亮(46)浅野忠信(47)岩瀬晶子ら日本人俳優も多数、出演した。デップは「日本の俳優の皆さんは、とても才能にあふれている。全てにおいて、期待以上のことを提供してくれた」と日本の俳優を評価した。

その上で、劇中でチッソを痛烈に批判し、國村演じる社長のノジマ・ジュンイチに詰め寄る、ヤマザキ・ミツオを演じた真田を絶賛した。「真田さんが、いかに謙虚だったかは話したい。自分を顧みずに人のために行動する。2日間、演技をしてオフがあっても彼は毎日、現場に来て、日本語の表記を書くことも自ら買って出た。エキストラの演技を助けたり、若手の未経験の俳優の指導もしていた」と真田の献身的な姿勢を紹介。その上で「それと同時に、集中力を失わないのが素晴らしい。そういうこと(共演者や周囲へのサポート)をしながら、同時に内的に見詰める、俳優としての仕事をこなしていることに感動した。一緒にいると楽しい方。自分の役を理解している」と感心した。

またアイリーンを演じた美波についても「アイリーンさんをたたえる演技を披露した」とたたえた。