「GANTZ」や「いぬやしき」などの作品で知られる漫画家の奥浩哉氏が、近年の一部の漫画に「読みにくい」と苦言を呈した。

奥氏は4日にツイッターで、「今の漫画って読みにくいのばっかり。僕が若い頃は編集さんに口酸っぱく読み易さに気をつけてと言われたけど、最近は何も言わないのかな?」と疑問を投げかけて、「アクションシーンとか本当に何やってんのかわかんないのばっかり。まあ、アニメ化すればわかり易くなってるんですけどね」とこぼした。

「前のコマと後のコマが繋がってないんだよね。背景描かないから位置関係もわかんないしなんかデフォルメパースの人物ポーズだけ並べた感じで本当に何やってるのかわからない」と具体的な問題点を指摘しており、「読みにくいけど人気ある漫画は、補ってあまりあるキャラの魅力があるんでしょうけど、あとはアニメ頼りってゆう。人気があっちゃうと編集さんも何も言えない」と業界が抱える問題に持論を述べた。「まず、僕が関わって来た編集さんは出版社問わずこのコマわかりづらいの指摘はしっかりして来てた。じゃないと掲載に至らなかった」と、読みやすさ重視だった過去を振り返っている。

奥氏の意見には「アニメを見て初めてわかる動きがある」「『どっちがどうなってる?』と読み直す漫画が多い」「ストレスの溜まる作品が増えた」「文字数多すぎ説明多すぎは辛い」などと賛同する声が寄せられている。

奥氏の代表作の「GANTZ」は週刊ヤングジャンプで00年から約13年連載。テレビアニメ化や、実写映画化もされた。