長渕剛(65)が12月に約2年ぶりの有観客ライブツアーを開催する。テーマは生まれ変わりや再生を意味する「REBORN」(リボーン)。長渕のライブはファンが一体となってこぶしを突き上げる圧倒的な熱量で有名だが、今回は新型コロナウイルス感染予防対策を徹底して開催される。

長渕は「ルールにのっとった形で十分なエンターテインメントは作れることを実証したい」と話している。

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ツアータイトルは「Tsuyoshi Nagabuchi Acoustic Tour 2021 REBORN」。12月3日のよこすか芸術劇場から、関東で5会場6公演が行われる。ギター1本での約2時間のライブとなる。

長渕の有観客ライブはコロナ禍の影響で、19年末のツアー「40th Anniversary CINEMA&LIVE」以来約2年ぶりとなる。インタビューに応じた長渕は「コロナで個人個人がどうあるべきか見つめ直す機会を与えられたと思う。見つめ直して再生していくという意味でリボーンというタイトルになった」と話した。

12月には緊急事態宣言などが解除されている可能性もあるが、現状では収容人数制限、マスク着用など新型コロナウイルス感染予防対策のガイドラインに沿って開催する予定だ。長渕のライブは満員の会場が一体となり、絶叫しながらこぶしを突き上げるのが恒例だ。今回は長渕本人、ファンともにその熱気を“封印”せざるを得ない。

長渕は「ルールにのっとった形で十分なエンターテインメントは作れるということを実証したい。連帯は絶叫してこぶしを突き上げるだけじゃない。一緒に泣くこと、一緒に黙ること、一緒に目をつぶることもそうなんですね。(コロナ禍などで)疲弊した日本国の片隅で、精神的なこぶしを上げようなと、そんな思いでステージに立ちたい」。ライブでは懐かしい楽曲から、テーマに沿った新曲も披露される。【笹森文彦】

◆長渕剛(ながぶち・つよし)1956年(昭31)9月7日、鹿児島県生まれ。78年「巡恋歌」で本格デビュー。「順子」「乾杯」「とんぼ」などヒット曲多数。アルバムは「LICENSE」「昭和」「JEEP」など5作連続を含む12作品がチャート1位。04年に鹿児島・桜島で、15年には富士山麓でオールナイトライブを開催。俳優、画家、書道家としても活躍。

○…ライブのチケット料金は1万1000円(税込み)で、1人1公演2枚まで。未就学児童は入場不可。詳しくは長渕剛公式サイトで。