元OLの道産子プロ雀士が奮闘している。マージャンのチーム対抗戦、Mリーグの赤坂ドリブンズ・丸山奏子(28=旭川市出身)は、愛くるしいルックスにメガネがトレードマーク。プロ4年目で「マージャンはいろんな選択肢があるのが面白い。するめみたいにかめばかむほど。本当に好きなんです」と魅力を語る。

青山学院女短大2年の13年。雀荘で始めたアルバイトが転機となった。「そんなにマージャンって楽しいの?」と興味を持ち、ルール本を読んで覚えた。大学を卒業した15年に不動産関係の会社に就職し、OL生活をスタート。仕事終わりや休日にマージャンを続け、18年に最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストを初受験して合格し、プロ入りした。「強い人と打てるようになりたい」という向上心だった。

OLとプロ雀士を両立していたが、19年、Mリーグのドラフト会議で指名を受けマージャン1本に絞った。チームの男女混合が義務化され、女流雀士を求めていた前年度優勝チームの4人目で仲間入り。Mリーガーの多くがプロ歴10年以上で、丸山は当時プロ2年目の無名雀士だったため「えっ?なんで私が?」と驚きの抜てき。育成をテーマに伸びしろたっぷりな丸山に白羽の矢が立った。

夢は女流最高位戦でのタイトル獲得とマージャンの魅力を広めることだ。「マージャンで友達が増えたり、Mリーグを見ることが楽しみって人が増えればうれしい」と笑顔を見せる。10月4日開幕のMリーグでは自身初のチーム優勝を目指し、147センチの小柄な体で強気に攻める。【保坂果那】

◆丸山奏子(まるやま・かなこ)1993年(平5)8月17日、北海道旭川市生まれ。青山学院女短大2年だった13年から麻雀を始める。18年に最高位戦日本プロ麻雀協会入りし、Mリーグの19年ドラフトで赤坂ドリブンズから指名を受ける。19年のレギュラーシーズンの個人スコアはマイナス139・8点、20年はマイナス103・9点。好きな役は混一色(ホンイツ)。メガネは視力矯正のため普段から着用。愛称まるこ。147センチ。靴のサイズは21・5センチ。

◆Mリーグ 18年に発足したチーム対抗戦のプロマージャンリーグ。21年は8チームが参加。各チーム男女混合で3人以上4人以下。ドラフト会議などで選手補強する。今季レギュラーシーズンは10月4日開幕で、セミファイナルを経てファイナルは来年4月に行われる。優勝賞金5000万円。現在の北海道出身Mリーガーは丸山のほか、セガサミーフェニックスの芽森早香(39)ら男女3人。俳優萩原聖人は「TEAM RAIDEN/雷電」のメンバー。