指原莉乃(28)がプロデュースする女性アイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」と、妹分の「≠ME(ノットイコールミー)」が、ジワジワと人気を広げている。

まだHKT48として現役アイドルでありながら、17年にイコラブが発足。フワちゃんがラップの作詞で参加したイコラブの最新シングル「ウィークエンドシトロン」(8月25日発売)の売り上げは12万枚に迫っている(オリコン調べ)。19年2月に姉妹グループとしてお披露目されたノイミーも、今年7月に「君はこの夏、恋をする」でCDデビューし、現在全国ツアーの真っ最中だ。

指原が作詞を手掛ける楽曲はもちろん、人気の1つは、ライブだろう。イコラブ、ノイミーともに、ライブでは一般席とともに、女性ファンも安心して鑑賞できる女性エリア席が設けられている。さらに、ファンがライブの決められた時間で撮影ができる“カメコ(カメラ小僧)席”を設置。プロのカメラマン顔負けのカメラで撮影された写真はSNSを中心に拡散され、多くのファンを獲得している。関係者によると、男性ファンはもちろん、半分以上は女性ファンなのだという。

9月までTBS系で放送された「イコノイ、どーですか?」では、両グループのメンバーが、司会のお笑いコンビ「ニューヨーク」を相手に、さまざまな企画に挑戦して、バラエティー力も学んだ。先月22日、都内で行われた「17LIVE」周年イベントにゲスト出演した際の囲み取材でも、取材陣から突然一発芸を振られたイコラブの諸橋沙夏(25)は、メンバーのものまねを即興で披露し、メンバーや取材陣を笑わせる場面もあった。その際には、日頃から指原からもさまざまなアドバイスが送られていることも明らかになった。

指原は幼い頃から、モーニング娘。などハロー!プロジェクトのファンで、自身がアイドルになってからも自己プロデュースだけでなく、ライブなどでも手腕を発揮していた。バラエティー番組でのぞかせるキャラクターからすると、アイドルとしては“邪道”に見られたこともあったが、例えば自身の卒業コンサートでも「普通が好きなんです」と奇をてらった演出はあえて封印するなど、「ファンファースト」であり続ける。

今月4日、ノイミーのツアーのアンコールでは、新曲「まほろばアスタリスク」(11月10日発売)のミュージックビデオ(MV)を解禁し、その場で初披露した。新曲が発表されるドキドキ感、新しい衣装で目の前で初披露されるパフォーマンスに、会場のファンからは自然とどよめきが起こり、“多幸感”すら漂った。それは、はたから見ると“普通”に見えることも、それを楽しめる「ファンを置いていかない」空気づくりがあるからこそだろう。

10日に合同で行われた「イコノイフェス 2021」では、新たな姉妹グループが誕生することも発表された。5年目に突入したイコラブ、CDデビューを皮切りにさらに加速するノイミー、そして新グループがどんな“王道”を歩んでいくのか、今後も注目していきたい。【大友陽平】