松本幸四郎(48)市川猿之助(45)が東京・歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」(11月1日初日)の第3部「花競忠臣顔見勢(はなくらべぎしのかおみせ)」で、これまでにないスピーディーで斬新な忠臣蔵ものを上演する。このほど2人がコメントを寄せた。

忠臣蔵ものは本来なら、丸1日かけて上演するような壮大な物語。歌舞伎座では新型コロナウイルス感染防止対策として、3部制、各部完全入れ替え制を取っており、1つの物語を通して上演することはなかなか難しい状況。

幸四郎は「歌舞伎の興行形態もずいぶん変わった中で、今この状態でどういったことができるかを考え、1歩でも前進していけるようにと企画しました」と話している。

演出も務める猿之助は「最近はあまり皆様にお見せできていない”忠臣蔵外伝”部分を描くスピンオフとして上演するのはどうか、と。幕の内弁当のようないいとこどりの『忠臣蔵』で、ひと味もふた味も違う作品となっています」と自信を見せている。

若手が多数出演するのも見どころ。幸四郎は「これからの歌舞伎に希望を持てる舞台にしたいと思いもあり、若手の方々みんなに活躍してもらいます」、猿之助も「それぞれの場面の主役には、将来この役をつとめてもらいたい、当たり役になってほしいという思いをもって、配役をしております」と期待を込める。

公演は11月1~26日(8、18日は休演日)。