札幌市在住の中学生、石川花(はんな)さん(14)が、10月10日に行われた「2022 ミス・ティーン・ジャパン」決勝大会でグランプリに輝いた。透き通った白い肌と長いまつげが特長で、将来の目標はタレント・ローラのように、世界に向けて意見を発信できる女性になること。応募7524通のトップに立った美少女は、大好きなファッションや音楽だけでなく、社会や環境問題についても日々、頭を巡らせる。【取材構成・永野高輔】

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初めて挑んだミス・コンテストで、いきなりグランプリに輝いた。

石川さん その前に「ディーアップ賞」というものをいただいていたので、グランプリなんて思ってもみなかった。信じられませんでした。すぐネットニュースにアップされたようで、友人から祝福のメールがたくさん届きびっくりしました。

きっかけは祖母のすすめだった。

石川さん CMを見ていたおばあちゃんにすすめられて応募しました。ウオーキングのレッスンもたくさん受けたのですが、本番は考えることがたくさんあって緊張しました。とにかく転ばないようにできたらいいなという思いでしたね。

特技披露の場面では映画「アラジン」のジャスミンのコスプレで登場。日本語と英語で歌を披露した。

石川さん 女性が意思をはっきり口にする場面があって。「これ以上黙っていられはしない 心の声あげて」という歌詞に、私の思いも少し込めて歌いました。

歌やファッションが好きで、趣味は服のリメーク。好きな歌手はアリアナ・グランデ。

石川さん 服のリメークは、それほどやっているわけではないのですが、2学年上の兄がはかなくなったジーンズを切ってショートパンツにしたり。当然、兄の許可は得てますよ。歌手のアリアナ・グランデは高い声を安定して歌えるところがすごい。将来はファッション分野や音楽の面でも、活躍できるようになれたら。

スポーツにも関心があり、最近最も感動したのは東京五輪の柔道。

石川さん 男子100キロ級決勝を見ていて、ウルフ・アロン選手が長い延長戦にもめげずに、懸命に戦って金メダルを取った姿にぐっと来ました。最初はルールも分からなくて、お母さんに聞きながらだったのですが、画面を通じ伝わる気迫に引き込まれました。

モデルになるのが夢。中でも積極的に社会へ発信し続けるローラにあこがれる。

石川さん バラエティー番組やモデルとしての活動だけでなく私生活の中から、SDGs(持続可能な開発目標)を意識した活動を発信しているところがかっこいい。私もニュースを見ていて、最近は環境問題や人種問題についても気になっています。発信力をつけ、自分の考えを、世界に伝えられるような女性になりたい。

名前の「花」は花のような美しさを持ち、読み方の「ハンナ」は海外でもすぐに覚えてもらえるようにと、名付けられた。14歳の美少女はファッション、音楽だけでなく、さまざまな分野で世界を羽ばたく人生を、思い描いている。

◆石川花(いしかわ・はんな)2007年(平19)8月3日生まれ、札幌市出身。現在札幌市内の中学在学中。特技は英語、服のリメーク、歌、ダンスなど。好きな芸能人はローラ、橋本環奈、食べ物は唐揚げ、アイスクリーム、イチゴ。注目しているスポーツ選手はエンゼルス大谷翔平。家族は米国人の父、日本人の母と兄。163センチ。

◆ミス・ティーン・ジャパン 11年に始まったコンテストで正式名称は「MTJ ミスティーンジャパン」。13歳以上17歳以下を対象に始まり、今年から募集年齢の上限を19歳以下に拡大。過去の主な受賞者は13年グランプリのトラウデン直美、14年準グランプリの志田音々、釧路市出身のモデルで15年グランプリの坂本澪香ら。