AKB48左伴彩佳(23)が1日、東京・スペースFS汐留で行われた映画「信虎」(金子修介、宮下玄覇監督、12日公開)完成披露舞台あいさつで、あまりに高貴で立派な着物が衣装だったため、汚すのが怖くて撮影中「ご飯が食べられなかった」と明かした。

武田家を描いた映画としては、武田信玄を主人公とした黒澤明監督の80年「影武者」、角川春樹監督の90年「天と地と」が知られるが、信玄生誕500年の記念イヤーの今年、公開の「信虎」は信玄の父であり、甲府を開府した信虎の晩年を描いた。同県富士吉田市出身の左伴は信虎の娘のお弌役を演じている。「映画初出演。山梨県出身で信虎の映画に関われて、すごくうれしいです」と笑みを浮かべた。

劇中では、高級な着物を身にまとい、お歯黒にも挑戦した。「お歯黒も初めて。映画やテレビでも最近していないので貴重。高貴な着物切られて光栄」と喜んだ。10月22日から、ご当地の山梨・TOHOシネマズ甲府で先行公開されており、両親と祖父母が映画を見たという。左伴は「祖父が『今まで見たことのないリアルさが出ていて、戦国時代の中に入ったようなくらい。本当に素晴らしかった』と言っていた。孫の私が出ていることが、うれしいみたいで褒めてくれた」と喜んだ。

一方で、あまりに高貴な着物を衣装として着ていたため「撮影の合間が長かったんですけど、お昼休憩の時、こぼしたり汚しちゃったら困る、怖いと思って、ご飯を撮影の時、全く食べていなかったです」と苦笑した。

この日は武田信虎役で36年ぶりに主演した寺田農(78)、信虎の息子の武田信玄と武田逍遥軒の2役を演じた永島敏行(65)清水式部丞役の伊藤洋三郎(66)も登壇した。