演歌歌手大石まどか(49)が28日、東京・コムサステージ銀座店で約2年ぶりの有観客での生演奏ライブ「生ラ!」を開催した。13年からスタートした「生ラ!」だが、20年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、スタジオからの配信ライブとして無観客で行われた。大石は昼の部の前半、着物姿で登場して「居酒屋『津軽』」を歌うと、観客に「皆さん元気でしたか。会いたかったよ~!」と呼びかけた。

デビュー30周年を迎え、8月4日に記念シングル「茜の炎」をリリースしたが、コロナ禍は今も続いている。大石は「昨年の2月から、このコロナで大変な時間を皆さんも過ごされていたかなと思いますけれど、私も大変でございました。この2年ほどお客さまの前で歌わせていただく機会がなかなかなくて、歌っていいものやら、歌手をやっていていいものやらいろんなことを考えたこの2年間でした」と、苦しかった胸の内を吐露した。その上で「でも、じゃあ何ができるかというと、歌しか歌えないんですよね。大好きな歌で、これからもやっていかなければいけないという思いを持ちながらも前進したり、後退したりという2年間が続いていました」と振り返った。

「生ラ!」では、1992年(平4)のデビュー曲「恋のしのび雨」から「あなたになりたい」「あれから」、初めて自身が作詩した「娘馬子唄」や前作の「京都みれん」などを歌唱。ドレスに着替えると、テレサ・テンの「別れの予感」、エルビス・プレスリーの「Can‘t Stop Falling in Love With You」などカバー曲も披露した。後半は、オリジナル楽曲から「愛しの函館」「曼珠沙華が咲いた」、新曲「茜の炎」など全13曲を熱唱した。

新曲「茜の炎」は、第54回日本作詩大賞にノミネートされている。同曲について「ちょっとジャズっぽいテイストで、等身大で歌える曲でして40代、50代、60代の方も諦めずに恋愛していただきたいという及川眠子先生(作詩家)の気持ちからできた応援歌です」と語った。

夜の部では、同じサンミュージック所属のダンディ坂野(54)がサプライズで応援に駆けつけ、「茜の炎」のボーナストラックにも収録された「愛が生まれた日」をデュエットで披露し、客席を湧かせた。