今年初夏公開予定も、新型コロナウイルスの感染拡大により製作スケジュールに影響が出て公開が延期となっていた映画「シン・ウルトラマン」(樋口真嗣監督)の公開が、22年5月13日に決まった。13日、都内で行われた円谷プロダクションのラインナップ発表会「TSUBURAYA CONVENTION 2021 SPECIAL PROGRAM」で発表された。

また斎藤工(40)が演じる主人公は、これまで「ウルトラマンになる男」と紹介されてきたが、その名が「神永新二」であることも、併せて発表された。さらにウルトラマンが光線を放つ、約18秒の新たな特報映像も公開された。

斎藤は「(役名は)唯一くらいOKが出た。樋口さんの名前と同じ、意味のある名前。人格…名前を名乗れるようになったので、少し楽になった」と笑みを浮かべた。また新たな特報映像について「18秒…短い映像を思ったけれど、またさらに出し惜しみ。さまざまなヒントを、ひもといてくれる人もたくさんいる。光線がヒントになる」と語った。

「シン・ウルトラマン」は、興行収入82億5000万円を記録した16年の映画「シン・ゴジラ」総監督の庵野秀明氏(61)が企画と脚本を務め、同作の樋口真嗣監督(56)が引き続き監督を務める。斎藤のほか長澤まさみ、西島秀俊、Hey!Say!JUMP有岡大貴、早見あかり、田中哲司とともに「巨大生物に対抗する組織」の一員を演じる。山本耕史、岩松了、長塚圭史、嶋田久作、益岡徹、山崎一、和田聰宏も出演する。

公開延期は今年3月26日、公式サイトで製作の円谷プロ、東宝、カラーが連名で発表。「鋭意制作中 公開日未定」の文句が付記された、劇場版特報が同日、公開されていた。

樋口監督は「会う人、会う人に同情される。完成しているのに公開できない“塩漬け”と認識されているのは誤解」と声を大にした。その上で「まだ作っています。やっても、やっても終わらない。5月13日までにやれと」と鋭意、製作中であることを強調した。

この日は、1966年(昭41)の初代「ウルトラマン」のスーツアクターとして知られる、古谷敏(78)氏も特別ゲストとして登壇した。斎藤は「2年前に確か、樋口監督と『21年公開』とプラカードみたいなのを持った記憶がある。そこから、さらにパンデミックを経て、進化し続けている『シン・ウルトラマン』。俳優部として、なかなか関われることはないですけど、この作品に関しては、クランクアップして終わりじゃなく、どこか、ずっと共存し続けている感覚があります。来年、お届けできることが光栄。初代ウルトラマンを想像してくださった方への大いなるリスペクトを込めた現場でしたし、今の時代に必要な作品になると思う」と胸を張った。