近藤華(14)が初ミュージカル「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」にまい進している。

29日の東京最終公演を目前に控え、日刊スポーツの取材に応じた。

伝説的コミック「北斗の拳」が、愛と宿命の物語としてミュージカル化。大きな哀しみを背負いながらも、愛する人たちを守るために闘う主人公ケンシロウ(大貫勇輔)の物語だ。

近藤は、ケンシロウと行動を共にする孤児・リンを山崎玲奈とダブルキャストで務めている。

出演が決まった当初の心境を「驚きました。『え、ほんとうに?』って、信じられなかったです」と振り返る。

9月に役が決まり、10月に稽古が本格的にスタート。稽古が始まるまでの1カ月間は「ワークショップに行ったり、歌唱指導に行って声を出す練習をしていました。発声も教えてもらいました」。

漫画も全27巻、全て読んだという。役どころについて、「私が演じているリンちゃんは、私の年齢より小さいんですけど、とても強い心を持っていて。人としてすごく尊敬できます」。

準備や稽古を重ねて踏んだ初舞台は「緊張」よりも「楽しさ」が上回ったという。「『楽しむことが一番大事』だと。『楽しもう』ってことを共演している皆さんに言われたので思いっきり楽しみました」と笑顔を見せる。

約3時間に及ぶミュージカルだが、肌感は「30分。ほんとうにあっという間で、『もう2幕!? もう終わり!?』ってそんな感じですね」とにっこり。

バレエで培った身体のしなやかさを武器に、長い手足を生かした踊りや透き通った歌声で“リン”の繊細さを表現した。「カーテンコールの時は、テンションがすごく上がる。今日1日終えられたということで、ほっとするし、達成感がありますね。今まで味わったことがないような」と語る。

一番苦労したのは「歌だった」というが、「前は、高音を“音”として捉えていたのを、歌詞を“相手に伝える”ということを意識するようにしたら、うまくいくようになったんです。最近発見したんですけど」と高音を発するコツもつかんできた。

苦手なことにもひたむきに真っすぐに向き合う。楽しむことを忘れず、14歳ながら堂々とした存在感で観客を魅了している。

来年1月8、9日は大阪公演が、15、16日には名古屋公演が控える。【三須佳夏】

◆近藤華(こんどう・はな)2007年(平19)8月6日、東京都生まれ。4月にマクドナルドのCMで芸能界デビュー。6月に「三井のリハウス」CMで宮沢りえの娘役として出演。公式インスタグラムでは、自身が描いた絵や動画などをアップしている。小学生時代は茶道クラブや料理クラブに所属。趣味は書道。得意なスポーツはバレエと水泳。得意科目は図工と理科、社会。ハムスター好き。