コメディー映画「truth~姦しき弔いの果て~」の公開初日舞台あいさつが7日、都内で行われ、今作が50作目となる堤幸彦監督(66)らが登壇した。精子バンクがテーマで、同じ男を愛した3人の女が、男の葬式で本音むき出しでぶつかりあう姿を描いたコメディー会話作。

今作は、プロデューサー兼出演者として参加している女優広山詞葉(36)福宮あやの(38)河野知美(40)の3人が、コロナ禍で失われた表現の場を作り出すため自ら企画。文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」の助成金700万円で製作されたインディーズ映画。広山の心意気に感銘を受けた堤監督が、自らメガホンを執ることを申し出たという。

インディーズながら、イタリアやドイツ、英国などの映画祭で、最優秀作品賞など、7冠に輝いている。

堤監督は「完璧な自主映画です。メジャーとの区別はないけど手弁当で作った作品で、楽しみながら作りました。50作品となり、海外で7つの賞をいただきました。これまで、50本作ってきましたが、海外でまっとうな賞をもらったことはありません」と笑いを誘った。

企画を立ち上げた広山は「おととし、コロナ禍で仕事がゼロになり、発起人として2人を誘い、堤監督が参加してくださった。700万円で2日間の撮影という小さなバジェットの作品ですが、ようやく初日を迎えられてうれしい。映画って、このように見ていただいて初めて完成なのだということをひしひしと感じています」とあいさつした。

福宮も「普段は声優なので、このような初日舞台あいさつは初体験です。しびれるような思いで、みなさんにハグしてチューしたい気分です」、河野も「かなり見苦しい顔をしていますが、それも楽しんでください」と話した。