米俳優アーノルド・シュワルツェネッガー(74)と女優ジェイミー・リー・カーティス(63)が、9日に米ロサンゼルスで行われた第79回ゴールデン・グローブ賞授賞式に多くのセレブがボイコットする中、事前に収録された映像で出席していたことが明らかになった。

ゴールデン・グローブ賞を巡っては、主催するハリウッド外国人記者協会(HFPA)の会員に黒人が一人もいないことから多様性の欠如が指摘されたほか、女性差別や接待疑惑も浮上するなど一大スキャンダルに発展し、授賞式を中継するNBCテレビが放送を中止した。大手スタジオやセレブもボイコットする事態に発展し、今年は無観客でテレビ放送や配信中継もない異例の形で授賞式が行われた。

レッドカーペットも行われず、セレブの式への参加もないことが事前に発表されていたが、大御所の2人はビデオでHFPAの活動をたたえるメッセージを寄せたという。1976年に新人賞を受賞し、95年に「ジュニア」でコメディー部門の主演男優賞にノミネートされたシュワルツェネッガーは、「芸術と創造性を支援するには、人生のあらゆる分野、世界のあらゆる場所から、新しい多様な声を育てなければならないことを理解しています。私はその恩恵を受けた一人でした」とコメント。

また、過去7度ノミネートされ、2度の受賞歴があるカーティスも、HFPAが慈善団体として毎年多額の助成金を寄付している活動について触れ、司会者として過去に自身もこの事業に関われれたことを誇りに思うと述べ、「寛大な心で奉仕し、提供し続けるという大きな必要性とサポートの継続的な擁護において、敬意を表し、彼らを支持したいと思っただけです」とHFPAへの支援を表明した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)