「塞王の楯」(集英社)で第166回直木賞に輝いた時代小説作家・今村翔吾さん(37)が23日、自ら経営する大阪・箕面市の「きのしたブックセンター」の一日店長をつとめた。

1967年(昭42)創業の歴史ある同店の経営危機を耳にして、オーナーとなって昨年11月1日にリニューアルオープン。この日は19日の受賞決定後、初の凱旋(がいせん)とあって多くの人が集まった。店頭に立った今村さんは、訪れた客のひとりひとりの本に感謝を込めてサインを書き入れた。

エプロン姿も良く似合う今村さんは「ようやくここまで来たという感じです。この人が書いているなら、“読んでみようか”と、本を手にするきっかけになってくれればうれしい」と作家兼書店オーナーならではのコメント。

訪れたファンの1人は「ニュースを見て、思わず家族全員で拍手しました。サインをいただきましたが、とても気さくな先生でビックリしました」と話していた。