女優の菜葉菜(年齢非公表)が25日、大阪市内で俳優村上淳(48)とのダブル主演の映画「夕方のおともだち」(2月4日公開、廣木隆一監督)の取材会に出席した。

村上演じる筋入り金のドMのヨシダヨシオが通い詰めるSMクラブの女王ミホを演じた菜葉菜は、ムチがしなるSMシーンについて「容赦なく、本気でやりました」と話し、撮影前にはSM界のホンモノの女王様に演技指導を受け、スナップをきかせて「自宅の壁をたたいてました」と役作りに励んだ。本番では「いきます! やります!」の声ともにムチを振るったという。

同作は山本直樹氏の同名漫画を実写化。肉体的には刺激的なSMプレイで結ばれながらも、自由な精神を謳歌(おうか)する男女の愛と生を描くヒューマンラブストーリー。

これまで同監督の作品に出演してきたが、約10年前に企画が持ち上がった同作のヒロインを菜葉菜は「ずっとやりたいと思っていた」。厳しい演技指導で知られる廣木監督も取材会に出席し、ミホが1人でタバコを吸うシーンを何度も撮り直したこと明かした。その理由として同監督が「同じようになってしまうとつまんない。どうすればいいんですか? っていう顔で見らても、知らないよ」と話すと、菜葉菜は「『自分で考えろ』。この厳しさですよね」。監督の“放置プレー”には「役を生きているか」のメッセージがあり「威圧的な怖さではなく、見透かされている怖さがある」と打ち明けた。

若いときには「エロの追求」をテーマにしていたという菜葉菜は「役者としてはまだまだですが、ミホをやり切ったという思いはあります」と満足そうに話した。【松浦隆司】