乃木坂46の最年長メンバー新内眞衣(30)が10日、東京国際フォーラムホールAで行われた卒業セレモニーをもって、グループから卒業した。9年間のアイドル活動を締めくくった。

ニッポン放送「乃木坂46新内眞衣のオールナイトニッポン0(ZERO)」と「乃木坂46のオールナイトニッポン」でパーソナリティーを計6年務めたメンバーらしく、メンバーたちとの思い出トークを次々と披露した。

研究生から正規メンバーに昇格し、アンダーとして初参加した楽曲「生まれたまま」からスタート。先輩の1期生、同期の2期生とともに9人でパフォーマンスした。当時同曲を一緒に歌っていた齋藤飛鳥(23)と星野みなみ(24)とトークを展開。「今日は私らしく基本トークメインで、時々ライブやるよっていうセレモニーになっていますので、皆さん落ち着いて座りながら楽しんでください」と呼び掛けた。

続いては後輩の3期生と「トキトキメキメキ」、4期生と「Out of the blue」を披露した。「(卒業後に)ライブとかでみんなのこと見るのをすごく楽しみにしています」とエールを送った。新内から引き継いで今月16日から「乃木坂46のオールナイトニッポン」の2代目メインパーソナリティーを務める久保史緒里(20)は「新内さんが『(私を)なぞらなくていいよ』って言ってくださるので、私らしく。殻が多めの人間で、隠して生きてきたので、素を出していきたいと思います」と意気込んだ。

中盤は「乃木坂46のオールナイトニッポン」内のコーナーにちなんで、「新内眞衣 妄想結婚式!」と銘打ったコント風企画を披露。「この先、私のビッグイベントには結婚式くらいしかないと想います。今夜はせめて皆さんに出席していただく気分を味わっていただきたいです」と笑った。列席したメンバーたちが、乾杯のあいさつに見立てたリスナーからのメール投稿を次々読み上げ、笑いを誘った。新内は「番組の中の企画をこの場でやれるなんてうれしいですし、私としては予行練習もできたので大満足です」と喜んだ。

その後は、新内の前のグループ最年長メンバー、卒業生の深川麻衣(30)がセンターを務めた「ハルジオンが咲く頃」を披露。ラストは涙する後輩の梅澤美波(23)と手をつないでポーズを決めた。続いて同期の北野日奈子(25)がセンターのクールなナンバー「日常」を特別に“笑顔バージョン”でパフォーマンス。本編ラストは初めて選抜に入ったシングル表題曲「太陽ノック」(15年7月発売)を披露した。

同曲の間奏で「9年間、長いようで短かった、そんな気がしています。『太陽ノック』で選抜に入ったったあの夏は、一生忘れられないものになりました。本当に本当に、皆さん、ありがとうございました!」と伝えた。「乃木坂に入って、後悔したことがないくらい、ずっと楽しい9年間でした。ありがとうございました!」とあいさつした。

アンコール冒頭は1人で登場し、「中学生の時、大学生の時、自分で人生を変えようと思ってよかったです。乃木坂46の9年間は幸せで、本当に楽しかったです」とスピーチ。ファンやスタッフ、メンバーに感謝を伝えた。最初で最後のソロ曲「あなたからの卒業」を歌唱。途中で声を詰まらせ涙し、「ちゃんと歌いたかった~。でも、こんな大きい会場で歌えて幸せでした」と笑った。続いて登場した他のメンバーたちと一緒に「サヨナラの意味」をパフォーマンスした。

その後、手紙を読み上げた梅澤から「たくさんの優しさを、本当にありがとうございました」と感謝を伝えられると、「みんな、全然大丈夫だよ!」と激励。「またご飯行こうね。でも、乃木坂さん忙しいから…」と言って、笑いを誘った。

ラストは「ゆっくりと咲く花」を披露。「本当に後悔は1つもないので、今すごいすっきりしています。私は正統派とかではなかったかもしれないですけど、9年間走り続けた乃木坂での日々が大切なものになったのは、皆さんのおかげです!」と笑った。9年間のアイドル生活を締めくくった。

新内は大学3年だった13年3月、乃木坂46の2期生オーディションに合格。大学卒業後の14年4月からニッポン放送の関連会社にOLとしても勤めた異色の「OL兼任アイドル」だった。「まいちゅん」の愛称で親しまれ、長い美脚も特長。【横山慧】