三谷幸喜氏が脚本を担当するNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8時)。豪華キャストの中には「三谷組」と呼ばれる常連組も多い。過去に三谷氏が脚本を担当した「新選組!(04年)」と「真田丸(16年)」の出演者と合わせて「三谷大河出欠表」を作成した(日刊スポーツ調べ)。今回の対象は77人。「出欠表」を参照しつつ「鎌倉殿-」の配役の妙を楽しんでいただきたい。

「鎌倉殿-」は、鎌倉幕府2代執権・北条義時(小栗旬)ら、初代将軍・源頼朝(大泉洋)を支えた13人の家臣団の権力パワーゲームを描く。16日と17日には追加キャストの、堀田真由(比奈役)、瀬戸康史(北条時房役)、坂口健太郎(北条泰時役)、市原隼人(八田知家役)、柿澤勇人(源実朝役)、尾上松也(後鳥羽上皇役)が発表された。6人とも三谷大河は初出演。

【三谷大河出欠表のポイント】

■三谷氏の作品には、自身が学生時代に旗揚げした劇団「東京サンシャインボーイズ」の関係者が“おいしい”役どころに配されることが多い。西村まさ彦、相島一之、小林隆、阿南健治、甲本雅裕などがこれにあたる。これまでのところ「鎌倉殿-」では、不気味な暗殺者を演じた梶原善の無表情演技がネットでも話題になった(いつもは反対の役どころが多いからなおさら)。必ず場をさらう西村まさ彦(古畑任三郎の今泉刑事役!)が、鎌倉殿でも出番があるか気になるところ

■皆勤賞は4人。阿南健治、小林隆、鈴木京香、矢柴俊博、山本耕史。浅利陽介、今井朋彦、小日向文世、堺雅人は過去2作に出演。皆勤賞なるか

■山本耕史の配役は、土方歳三→石田三成→三浦義村。中でも土方は人気を集め、大河異例の続編が作られた。朝ドラ「あさが来た(15年)」にも同役で登場。大河と朝ドラで同じ人物を演じるのは、ディーン・フジオカの五代友厚(「あさが来た」→「青天を衝け(21年)」)が話題になったが、その先駆けだった

■三谷映画常連で、大河は「翔ぶが如く(90年)」「八代将軍吉宗(95年)」に主演している西田敏行(後白河法皇役)は、三谷大河は今回が初。同じく映画常連の中井貴一や役所広司は、まだ出演がない。放送中の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」で2代目ヒロインを務めた深津絵里も、三谷映画に2作出演しており、今作出演なら大きなサプライズとなる

■小池栄子演じる北条政子はじめ、今作もクセの強い女性陣。小池、新垣結衣(八重役)、宮沢りえ(りく役)、宮沢エマ(実衣役)、堀内敬子(道役)は三谷大河初出演。頼朝の愛妾亀役で今後登場する江口のりこも初出演。政子vs八重に続き、頼朝をめぐるマウント合戦が見られるか

■市原隼人(八田知家)が発表され、「13人」の家臣団は残り3人。以前制作統括は「あっと驚くキャストが控えている」と話していた。残り4人のヒントは常連組の中にあるかもしれない