「松尾芸能賞」優秀賞の受賞が決まった春風亭小朝(66)がこのほど、師匠の5代目春風亭柳朝さんの墓前で受賞報告を行った。

2月7日は1991年に亡くなった柳朝さんの命日。小朝は「うちの師匠は昔から僕が賞をもらうとすごく喜んでくださったので、親孝行ができた感じがします」。

同賞は日本の文化、芸能の保存、向上に寄与した芸能人を表彰するもので、今年で43回目を数えるが、落語界からの受賞は08年の桂歌丸さん以来2人目。小朝は「受賞の知らせを聞いて本当に驚きました。この賞は歌舞伎や邦楽の関係者が中心の賞だと思っていたので、落語界にも目を向けてくださったことに感謝しております」と喜んだ。

コロナ禍の中、20年に紫綬褒章を受章し、今回の松尾芸能賞を受賞した。「気分が重たくなる時に、うれしい知らせがあってメンタル面でかなり救われます」。今年は1月に作家菊池寛の短編小説をもとに創作した落語を収めた「菊池寛が落語になる日」を出版したほか、新たな挑戦を予定している。「この賞を励みに今年も頑張ります」。

贈呈式は3月30日に行われる。