14日に肺炎のため87歳で亡くなった宝田明さんの長女で歌手の児島未散(54)が18日、自身のSNSを更新した。

宝田さんの写真を添付し、父との思い出などを記しながら「父 宝田明は私の中で永遠に輝くスターです!」などとつづった。

【以下コメント全文】

 

2022年3月14日 父 宝田明が永眠いたしました 本日3月18日お別れをして参りました 父の首元には沢山のお花と共にミニゴジラが寄り添っていました

今落ち着いた気持ちで言葉をしたためています

今朝のニュースを観て 父のためにご丁寧なお悔やみを下さいました皆様 連絡をくれた友人たち 先輩アーティストの方々や仲間 お仕事関係者の方々 

また父を長く応援下さった皆様からのフォローを頂きまして誠にありがとうございます

皆様へこの場をお借りしましてお礼と感謝を申し上げます

父のことを封印していた訳ではありませんが ほとんど話題にしてこなかった私がこんなふうに父のことを語らせてもらえる日がくるとは…感慨深いです

最初で最後…かもしれませんが父とお別れした今日この日 皆様からのお心遣いにお返しをさせて頂きたく“父”の顔とは別の“映画人”“ミュージカル俳優”として また芸能界の大先輩であった宝田明を観ていた私の想いを少しお話しする時間にさせていただけますと幸いです

私が小さい頃 父は家のあちこちで自分が演じるミュージカルの歌をよく練習していました その響き渡る歌を聞いているとなんだか擽ったく 心が躍り出すみたいに嬉しくなったことをよく覚えています

父の仕事部屋に忍び込んで 台本を盗み見することも父のミュージカルを観ることも大好きでした

楽屋で母が手伝う後ろをちょこちょこ飛び跳ねていました

客席の端っこにいつも家族席があり 見えずらい時は椅子を上げた所に座りキラキラした歌やお芝居に吸い込こまれていきました

とびきり印象的だった舞台が“マイフェアレディ”“南太平洋” 父がとても大きく別世界の人みたいに見えて 小さいながらなんともせつない気持ちになったものです

そういえばあんなに長い間父と時間を共にしたことはなかったかな…1ヶ月程一緒に中国訪問したこともありました 父はホテルの部屋でテレビを観ながら画面に映る人たちの表情を見ては顔を顰めたり声色を変えてみたりクシャクシャモゴモゴ鏡を見ながら真似をしていました

それはまるで子どもが真似るみたいに熱心に繰り返し繰り返し“こんな場面ではこういう表情をするのか!面白いな人間は”と呟きながら

壮絶な幼少期を生き抜き 映画人 ミュージカル俳優になり仕事に対してそれは厳しく研究意欲に尽きず とてもとても努力の人 どこまでも学びの人だったのだな と

私が歌を歌いたいと思ったきっかけはと問われた時 ピンクレディのお二人やユーミンさん松田聖子さんや竹内まりやさんが大好きだったから とずっと話していました もちろんこの気持ちに嘘はないのです

ですが…

本当は努力の先に舞台に立ち自身の人生を綴り重ねながら演じていた素晴らしい父の“歌う姿”に憧れていたからだったんだ!と 今日父の穏やか顔を最後に見送った時湧き上がった心の叫びにグワッと気付いた驚きに ただただ涙が溢れ出ていました

そうそう!裏話をひとつ! 家に友達が遊びに来た時にパンツー丁でおぅ!いらっしゃい!と出てくる父が大キライでしたー笑笑 あれっ?これっておとーさんあるある?笑笑

オマケでもひとつ! うちの家族は宝田家児島家共に先祖代々からみんな声がデカい!良く通る!どこにいてもすぐ話し声でわかっちゃう ある意味マイク要らず!笑笑 孫の代まで見事に引き継がれております 笑笑

時代は移り変わってゆくけれど変わらないものもあるのですね

どうかこの先 映画館や劇場に足を運ぶ機会がありましたら 父のことをほんの少しだけでも思い出していただけましたら…きっと父は飛び上がって喜ぶだろうなと思います

父を応援してくださった皆様へ

私を心配してくれたみなさまへ

心を温かく支えてくださりありがとうございます

私も父に恥じないよう 私らしく丁寧に柔軟に歌を歌いお届けしてゆきます

父宝田明は私の中で永遠に輝くスターです!