日本テレビは24日、同局の番組「午前0時の森」公式サイトで、21日深夜に生放送した番組の中で、出演者が女性の身体的特徴に関する性的な発言や、アフリカの一部地域への差別表現があったとして、謝罪文を発表した。

「午前0時の森」は4月11日からの新番組で、今回はスタートに先駆けて放送したものだった。日本テレビは「女性の身体的特徴に関する発言、性的な発言などにより、視聴者の皆様に不快な思いをさせてしまったことを深くおわび申し上げます。その際に、出演者が『ホッテントット』というアフリカの一部の地域の方々への差別表現を使いました。関係者の皆様、視聴者の皆様に重ねておわび申し上げます」とつづった。

この日は、MCとして元プロレスラーの前田日明(63)、スーパーアシスタントとして劇団ひとり(45)と関ジャニ∞村上信五(40)が出演し「テレビに水着のお姉ちゃん出なくなった森」というテーマでトーク。前田が「今でこそ、こんな、おっぱいのお姉ちゃん、いますけどね、当時はいなかった」と言うと、ひとりが「昔って、僕が中学くらいの時、巨乳はDカップ。Cでも巨乳だった」と返した。その流れの中で、前田が「その頃、米国の輸入牛肉っていうのは、早く牛肉を大きく柔らかくするために女性ホルモンを打つ。回り回って人間に来る。女の人はボン・キュッ・ボンになる。本当です」などと持論を展開した。

さらに、前田は「世界的な傾向として、ケツが、こんなデカい女の子がはやっているんですけど、ちょっと日本人的には牛かカバみたいでね、いまいち…ウワッと思う」と発言。村上が「失礼な!」と突っ込み、ひとりが「安産型じゃないですけど、お尻がデカい人は人気があるじゃないですか?」とフォローを入れたが、前田は「そんなレベルじゃない。ホッテントット…こんなケツ」と発言。村上が「地域によっては美しいとされるんだから」とフォローを入れても、前田は「この2人も絶対ダメ」と差別的な表現、発言を続けた。

ホッテントットは、アフリカ南西部、ナミビアとボツワナに住むコイ人の俗称で、共同通信社「記者ハンドブック」でも差別語、不快語に指定されて、使わないようになっている。

同番組は深夜の生放送で「挑戦的企画を繰り広げる超実験的生バラエティー」と銘打たれていた。しかし、日テレは今後について「生放送にこだわらず、制作体制や収録方法を検討しながら4月11日スタートのレギュラー放送に臨む方針です」とコメント。早くも軌道修正を迫られる苦しい事態となった。