「ドリームプラン」で主演男優賞にノミネートされた米俳優ウィル・スミス（53）が、長編ドキュメンタリー賞のプレゼンターを務めたコメディアン・クリス・ロック（57）が自身の妻で女優のジェイダ・ピンケット・スミス（50）をネタにしたジョークを飛ばしたことに激怒し、壇上でビンタする前代未聞のハプニングが起きた。

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ことの発端は、ロックがスミス夫妻に向かって「ジェイダ、愛しているよ。『G.I.ジェーン2』が待ちきれない」とジョークを飛ばしたこと。「G.I.ジェーン」（1997年）は、主演の女優デミ・ムーアが丸刈りになったことが話題になった作品で、ピンケット・スミスが頭をそり上げたことをネタにしたジョークだったことは明らか。しかし、ピンケット・スミスは、役作りのために頭をそり上げたわけではなく、脱毛症に苦しんで丸刈りにしたことを公表していたことから、それをジョークにしたロックが許せなかったとみられる。

激怒したスミスは、放送禁止用語を使ったことから会話の音声は放送されず、最初は演出だと思って見ていた視聴者も騒然となり、ネットは「何が起きたのか」と大炎上した。その後、主演男優賞を受賞したスミスは、受賞スピーチで、「アカデミーに謝罪したい。仲間の候補者全員に謝りたいと思います。アカデミー賞が、私をまた招待してくれることを願っています」と謝罪した。（ロサンゼルス=千歳香奈子通信員）