俳優中川大志(23)が「歌妖曲~中川大志之丞変化~」(11月6日~30日、明治座ほか)で舞台初主演を務めることが25日、わかった。

演出家、倉持裕氏がシェークスピアの史劇「リチャード三世」の物語に昭和歌謡界の要素を加えた書き下ろし作品。醜い風貌と不遇な宿命を背負いながらも、闇医者の施術の末に美貌の歌手となって報復へと動く主人公を演じる。

中川は「新たな挑戦の場をいただけて本当にうれしいです」と抜てきを喜び、「お芝居をして歌を歌うというのは自分にとっては未知の世界なので、わからないことばかりだと思います。いろいろ挑戦して、いろいろ失敗して、格好つけずに立ち向かってたくさんのことを体感していきたいです」と意気込んだ。

脚本は中川への当て書きで、タイトルにも自身の名を冠している。演じる主人公の鳴尾定が、美貌の歌手、桜木輝彦となって歌謡界を席巻しながら破滅の道へと突き進む、難しい役どころ。「鳴尾定、桜木輝彦という男に負けないように、今までに経験したことのないゾーンまで飛び込んでいきたいと思います!」と新境地開拓への思いを語り「今まで見たことのない僕をみせられるように、一生懸命頑張ります」と誓った。

舞台は明治座、東宝、ヴィレッヂの3社からそれぞれプロデューサー陣が集まって立ち上げた「三銃士企画」の第2弾。共演には元SKE48の松井玲奈、福本雄樹、浅利陽介らが脇を固める。中川が出演したNHKのバラエティー番組「LIFE!~人生にささげるコント~」の脚本も手がけた倉持氏は「彼には格好良さに加えて、喜劇性にも期待しています。歌声にも実に色気がある。美しさと醜さの2役を、どう演じ分けてくれるかも楽しみです」と期待を込めた。