エリザベス英女王の即位70周年を記念する祝賀イベント「プラチナ・ジュビリー」に参加するため、20年3月末に王室離脱後初めて一家そろって帰国したヘンリー王子(37)とメーガン妃(40)夫妻が、3日にセントポール大聖堂で行われた感謝礼拝に参列した。女王は体調に違和感があるため欠席した。

ヘンリー王子はモーニングスーツ姿で胸には勲章をつけており、白いコートドレスに帽子を着用したメーガン妃と仲良く手をつないで登場。集まった人々に手を振る場面もあったが、王子は緊張した面持ちだったという。夫妻の席は父チャールズ皇太子夫妻や兄ウィリアム王子夫妻とは通路を隔てた反対側で、いとこのユージェニー王女とベアトリス王女、そしてそれぞれの夫と一緒に座っていたという。

米カリフォルニア州に移住して以降、夫妻が英国で公の場に姿を見せたのはこれが初めてで、手をつないで大聖堂を去る際には沿道に集まった人々からブーイングと歓声の両方で迎えられたと、米ニューヨーク・ポスト紙が報じた。およそ50分間に及んだ礼拝後、夫妻は王室メンバーやVIPが参加したレセプションパーティーには出席せず、迎えの車に乗り込んで大聖堂を後にした。

2人そろって王室行事に参加するのは、最後の公務となった20年3月のコモンウェルスデーの礼拝以来およそ2年3カ月ぶりとなったが、移住後に米CBSテレビのインタビューに応じて王室批判をしたことなどもあり、他の王室メンバーと親しげに再会を喜ぶような姿は見られなかったという。 FOXニュースによると、夫妻はできる限り他の王室メンバーと視線を合わさないよう努め、周囲も人目を気にして夫妻に積極的に近づいて声をかけるようなこともしなかったという。

夫妻は2日に開催された「トゥルーピング・ザ・カラー」の軍事パレードでは、女王やチャールズ皇太子夫妻らと共にバッキンガム宮殿のバルコニーには登場せず、宮殿内の部屋の窓から見学する様子が伝えられていた。

今回初めて英国を訪問した長女リリベットちゃんは、4日に1歳の誕生日を迎えることから、滞在するウィンザー城のフロッグモア・コテージでエリザベス女王も参加して誕生日会を行うのではないかと伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)