SixTONES京本大我(27)が16日、都内で、主演ミュージカル「流星の音色」(8月2~17日、新橋演舞場)製作発表に出席した。ジャニーズ事務所滝沢秀明氏(40)が初めてミュージカル演出を手がける作品で、京本は主演のほかテーマ曲などの劇中音楽を担当する。2人は作品への思いを語りながら、出会った当時を振り返った。

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年に1度だけ橋が架かる、2つの星の王子と王女の初恋を描くファンタジー。主演と劇中音楽の2役に挑む京本は「作品への思い入れも強いので、やっと皆さんに届けられるんだと待ち遠しい思いでした」と笑顔で話した。

中学時代にジャニー喜多川氏から歌唱力を褒められると、ライバルひしめくJr.の中で頭一つ抜けるために音楽面で自分を磨いた。同じ頃から楽曲制作も始め、今回滝沢氏の「大我、音楽やってみたら?」とのオファーを二つ返事で快諾。京本が「メールをいただいた日の夜にピアノを触っていたら、いい感じのワンコーラスができた」とテーマ曲が当日中に出来上がったことを明かすと、滝沢氏は「『ここはこうして』と伝えると、20~30分で修正が来るので、僕からメールをやめました」と、その熱量に驚いた様子で笑った。

京本は滝沢氏の半生を描いた06年の舞台「One!」で幼少期を演じ、11歳で初舞台を踏んだ。会見では同作の思い出を語ったが、滝沢氏は当時を「覚えてないんですよね」と苦笑い。「明日からの稽古への向き合い方が変わってくるなあ」とすねる京本をたしなめつつ「Jr.の頃から『この子くるんだろうな』という雰囲気があった」と振り返った。

京本は、俳優京本政樹の息子として見られることに悩みもあったというが「反抗期も2世の葛藤があった時も、滝沢君からアドバイスをいただいた。お兄ちゃんというか、迷った時に導いてくれる存在」と信頼を寄せる。同氏が主演を務めた「滝沢演舞城」や「滝沢歌舞伎」にも出演し、「女形や時代劇、歌唱シーン、いろんなチャンスをいただいた」と感謝は絶えない。恩返しの気持ちを込めて舞台に立つ。

内海光司、真彩希帆、新妻聖子も出席。【遠藤尚子】

○…今月9日は19年に亡くなったジャニー喜多川氏の命日で、死去から丸3年が経った。滝沢氏は「あっという間。1つ分かったのは“愛の塊”な人だったんだなということ。(作品に)お客さんに対しての愛情が詰め込まれていた。誰にでもできる仕事ではないと実感しています」。9日は稽古場で黙とうし、ジャニー氏の祭壇に作品への意気込みを伝えたという。京本は「デビューを見届けてもらえなかった悲しさはある。だからこそ『見ていてね』という気持ちで、日々勢いづいてやれています」と話した。