女優長見玲亜(20)が、日本テレビ系「家庭教師のトラコ」(水曜午後10時)で、バイオリニストを目指す音大生を演じている。バイオリン未経験ながら、毎日4時間特訓を積んで、役に挑んでいる。

このほど、日刊スポーツの取材に応じ、バイオリンや、自分にはない役柄を演じるおもしろさ、共演する鈴木保奈美のことなどを語った。

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主人公の家庭教師(橋本愛)と、出入りする3つの家庭を描いた作品。長見は、裕福な家庭に育った音大生役。オーディションで役をつかむとすぐ、バイオリンの特訓を開始した。先生に付いてのレッスンと、レッスンがない日には自主練習。ほぼ毎日4時間、2カ月近く特訓し、撮影が始まった現在も続けている。

特訓したのは未経験だから、というだけではない。プロの演奏家を目指す音大生らしく見えなければならず、役に説得力を持たせるためだ。長見は「最初は音が出ませんでしたが、今は役と関係なく練習しています。(バイオリニストの)高嶋ちさ子さんの動画も見ています。これからもレッスンは続けたい」と楽しんでいる。バイオリンに夢中になっていることは、写真撮影の時にも分かった。日差しがある外で撮影をと言うと、「バイオリンがきれいに見えてうれしいです」と喜んだ。

祖母が楽器好きで、父はバイオリン経験者だが、長見は「私は体を動かす方が好きだったので、祖母の家にあった楽器を触ったことがあるくらいです」と言う。音大生役には父も喜び、父娘のコミュニケーションも進んだ。「バイオリンをちょっと弾いてくれました。初心者の音と全然違うんです! 昔の話も聞けてうれしかったです」。

鈴木保奈美演じる義母にきつく当たる役どころ。義母に嫌みを言う場面の撮影を振り返り「保奈美さんに『腹が立った』って言ってもらいました。これは喜んでいいですよね!」と目を輝かせた。クールで大人びた印象だが、実際はよく笑う。「お嬢さま要素もまったくないです」と、自分にない役柄を楽しんでいる。

芸能界入りしたころは、モデル志向だったが、2年前のフジテレビ系「いとしのニーナ」で、他人になれる芝居の楽しさを知った。「役の気持ちを考え、背景を想像するのは楽しいし、貴重。武井咲さんの『黒革の手帖』にあこがれているので、かっこいい悪女をやってみたいです」と言う。アクションも好きで、殺陣の稽古もしている。バイオリンも続ければ、文武両道の女優だ。【小林千穂】

◆長見玲亜(ながみ・れあ)2002年(平14)5月28日、神奈川県生まれ。スカウトで芸能界入り。17年フジテレビ系「人は見た目が100パーセント」でデビュー。昨年から今年にかけ、日本テレビ系「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」、テレビ朝日系「泣くな研修医」「警視庁・捜査一課長 season6」、TBS系「婚姻届に判を捺しただけですが」など出演。犬猫好きで保護活動に関わるのが夢。特技はテニス、バレーボール、殺陣。158センチ。