松岡茉優(27)が17日、東京・丸の内TOEIで行われた映画「ヘルドッグス」(原田眞人監督)公開記念舞台あいさつで、劇中で主演の岡田准一(41)に飛び付いた印象を聞かれ「人間に飛び付いた感覚じゃなく大木。好きな人に飛び付いたじゃなくて、大木」と即答した。

岡田は劇中で、元警察官で関東最大のヤクザ「東鞘会」への潜入を強要された兼高昭吾、松岡はヤクザの土岐勉(北村一輝)の愛人ながら、兼高とも恋仲の吉佐恵美裏を演じた。撮影中の秘密を紹介するコーナーで、隠れ家で調理中の兼高に恵美裏が後ろから抱きついたシーンで、岡田が内心でドギマギしたことが明かされた。岡田は「そりゃあ、ドギマギしますよ。だって僕は、割とおじさんたちとしか共演していないんで。松岡さんは、職人気質で現場にいらっしゃいますよね。現場で空気を読んで、これやった方が良いですね、やりましょう…みたいな。おじさんタイプというか、男っぽい。グイグイ、試してくれてうれしかった」と笑みを浮かべた。

松岡は、兼高がインドオムレツを作っていたシーンだったと説明し「火の所で危なくないですか? ってお尋ねしたら『僕は頑丈なんで大丈夫です』と言っていただいた。(飛び付いた感じは)揺るがない屋久島のような大木。好きな人に飛び付いちゃったじゃなくて、大木」と振り返った。司会からキュンとしなかったか? と聞かれると「大木感覚はキュンじゃなくてオオッ…」と答えた。岡田から「キュンはなかったんですか?」と聞かれると「キュンはお芝居で乗っけましたけど。(体重が)45キロくらいあるんですけど(岡田は飛び付いても)みじんも、一切、揺れず…ゴンッと」と笑った。

岡田は、松岡の話を聞いていて「そういうところですね、僕が若い子と共演しないのは。(松岡は)覚悟がある方なので、僕はどうしたらいいか、というのはありましたけど」と笑いながら振り返った。すると、松岡は、恵美裏が兼高を押し倒したシーンを振り返り「私が押し倒すみたいなシーン、あったじゃないですか? 私が押し倒しているんじゃなくて、片足で机まで私のことを上げてくださっている。私の視界としては、押し倒しているつもりなんだけど、気付いたら上にいるみたいな」と笑った。

原田眞人監督が「あれは、岡田流のラブシーンじゃないですか?」と突っ込むと、岡田は「大木と少女」、松岡は「揺れてもいないです」と、そろって笑った。

「ヘルドッグス」は、作家の深町秋生氏の小説が原作。兼高昭吾(岡田)は警察官時代に、愛する人が殺される事件を止めることが出来ず、復讐(ふくしゅう)のためだけに生きてきた。そのどう猛さゆえに警察に目をつけられ、関東最大のヤクザ「東鞘会」への潜入を強要される。任務は、組織の若きトップ十朱義孝(MIYAVI)が持つ“秘密ファイル”の奪取。警察の調査で、相性が98%と最も高かった、死刑囚の息子でサイコパスなヤクザ室岡秀喜(坂口)と接触、バディを組むと、2人は猛スピードで東鞘会の中で上り詰めていくが、想像も出来ない事態、事件に東鞘会は巻き込まれていく物語。