日本陸上連盟副会長の瀬古利彦氏(66)が、三遊亭円楽師匠の死を悼んだ。公私ともに親交のあった男子マラソン界のレジェンドは、訃報を接してコメント。体調を崩したいたことを心配しながらも「ビールを呑みながら冗談を言い合える日が来るものと信じ、楽しみにしていました」と綴り「とても無念でなりません」と気持ちを吐露した。

付き合いは40年近い。国民的人気ランナーだった瀬古氏を、顔が似ている楽太郎(当時)がマネしたのがきっかけ。84年ロサンゼルス五輪では金メダルを期待されながら14位に終わったが「私の代わりにランニングシャツ姿でテレビカメラに向かって謝ってくださったのを見て驚きましたが、同時にうれしい気持ちになりました」と振り返った。

楽太郎がブレイクした後は、今度は瀬古氏がテレビ番組やイベントで「楽太郎です」と物まね。「マネし合う」という関係ができあがるとともに、プライベートでも親交を深めた。一緒にゴルフに興じ、深夜の電話で「なぞかけ」を楽しむこともあったという。

10年の六代目円楽襲名パーティーには、瀬古氏が特別ゲストとして登場。14年の旧国立競技場ファイナルイベントでは、笑点のテーマに乗って2人でトラックに現れた。最後に競演したのは17年のNHK演芸図鑑だった。

その後、円楽が体調を崩したことを瀬古氏も心配していたが、再び冗談を言い合うという願いはかなわなかった。瀬古氏は「六代目三遊亭円楽師匠のご冥福を心よりお祈りいたします」と深い悲しみの中でコメントを結んだ。