コント日本一を決める「キングオブコント2022」決勝が8日、TBS系で生放送され、お笑いコンビ、ビスケットブラザーズが優勝した。結成12年目で念願のタイトル獲得となった。2本のネタの合計得点では、大会の歴代最高得点をたたき出し、ファイナルステージ、ファーストステージともに1位の完全優勝を果たした。

2人は、優勝直後に会見に臨み、披露した2本のネタについて語った。

原田泰雅(30)は「1本目のネタは正直、2020年で準決勝のトップバッターでやった。その『野犬』というネタで、それだけで勝つつもり。2本目がそんなに強くなかったので決勝いけなかった。キメで出したくて、温めておきたいという気持ちがありまして」と説明。きん(31)も「3年前からメディアに出さずに温めていたネタです」と明かした。

2本目は昨年の準々決勝敗退の経験から作ったものだという。当時は負けたネタはなんともない日常を描いたネタで、スベったわけではなかったが、昨年の決勝をみて、ストーリーの展開の重要性に気がついたという。原田は「昨年の決勝を見て、いろんな事が起きるネタを、ビックリさせるようなネタを作ろうと思った」と話した。

完全優勝を果たしたが、手応えについて、原田は「正直やっているときはえげつないくらいみなさんウケているなって思って、メークしてやった。差がわからなかった」。

きんは「みなさんウケがすごいので、最後の最後までわからなかった。(わかったのは)点数が出たとき」と明かした。

2人は、ファーストステージで「野犬」のネタで1位となる481点、ファイナルステージで、「ピッタリ」のネタで482点を獲得し、合計得点で963点で1位を獲得。エントリー総数3018組の中から第15代目王者になり、賞金1000万円を獲得した。

8時間生放送された同局系お笑い特番「お笑いの日2022」のトリを飾った同大会では、去年に続き、ダウンタウン松本人志(59)東京03飯塚悟志(49)かまいたち山内健司(41)バイきんぐ小峠英二(46)ロバート秋山竜次(44)が審査員を務めた。

審査員長の松本人志はファーストステージ、ファイナルステージでともに自己最高となる98点をつけた。ファーストステージ後には「本当に100つけてもよかったくらい」と絶賛。優勝決定後には「コントが面白いのは当然、演技力がないと上がっていけないという恐ろしい時代になってきたな」とファイナルステージ進出ラインが470点とハイレベルな戦いを振り返った。

決勝には、ニッポンの社長、かが屋、ネルソンズ、ビスケットブラザーズ、ロングコートダディ、最高の人間、いぬ、クロコップ、コットン、や団の10組が出場。ファイナルステージにはビスケットブラザーズ、コットン、や団が進出した。

◆ビスケットブラザーズ きん 1991年(平3)4月27日、香川県生まれ。

原田泰雅(はらだ・たいが) 1992年(平4)1月10日、大阪府生まれ。NSC大阪校33期生。11年結成。20年ytv漫才新人賞優勝。21年NHK上方漫才コンテスト優勝。3年ぶり2回目の決勝進出。

【歴代優勝者】

▼第1回(08年) バッファロー吾郎

▼第2回(09年) 東京03

▼第3回(10年) キングオブコメディ

▼第4回(11年) ロバート

▼第5回(12年) バイきんぐ

▼第6回(13年) かもめんたる

▼第7回(14年) シソンヌ

▼第8回(15年) コロコロチキチキペッパーズ

▼第9回(16年) ライス

▼第10回(17年) かまいたち

▼第11回(18年) ハナコ

▼第12回(19年) どぶろっく

▼第13回(20年) ジャルジャル

▼第14回(21年) 空気階段

【詳細ライブ】審査員の寸評付きキングオブコント2022決勝ライブ