滝沢秀明氏(40)がジャニーズ事務所から退社し、同事務所の取締役副社長と関連会社「ジャニーズアイランド」の代表取締役社長を退任したことが10月31日、分かった。18年末をもってタレント業を引退後、裏方として主にジャニーズJr.の育成・プロデュースに尽力。ジャニー喜多川氏のイズムを受け継ぐ功労者として慰留されたが、決意は固かった。「ジャニーズアイランド」の新社長には井ノ原快彦(46)が就任した。

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18年の電撃引退発表から4年。滝沢氏の退社には非常に驚いた。ただ、本人の中にはある程度やり切ったという思いがあったのかもしれない。

主演してきた舞台「滝沢演舞城」「滝沢歌舞伎」に長く出演してきたSnow ManやSixTONESが20年に同時デビュー。今ではブレークし若手の人気グループとして勢いに乗っている。さらに10月28日には、Travis Japanがジャニーズ初の全世界配信デビューを果たした。Travis Japanにデビューを伝えたのが8月下旬。長く目をかけてきた秘蔵っ子たちを巣立たせるめどがついたようなタイミングで、9月中旬に退任を申し出た。

全身全霊で生活を仕事にささげてきた分、反動もあった。19年7月にジャニー喜多川氏が死去後、同年秋から冬ごろにはとても痩せていたようにも見えた。演出を手掛ける舞台やミュージカルの準備などが重なった今年初夏にも、やはり頬がこけて顔つきが変わったような時期があった。

体調の心配をされても「大丈夫ですよ。まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあります」と笑顔で答えていたが、人には言えないような部分で負担があったのではないか。まだまだジャニーズを支えていくと思われていただけに退社は非常に残念だが、身を削ってでも残した功績は消えることはない。【横山慧】