英国のヘンリー王子(38)とメーガン妃(41)のドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」が8日にネットフリックスで配信されたが、ダイアナ元妃のインタビュー映像の使用を巡って兄ウィリアム皇太子(40)との確執がさらに広がることが懸念されている。

英ミラー紙などによると、メディアの過熱報道について語るエピソードで使用された1995年に英BBCで放送されたダイアナ元妃のインタビューは、BBCの元記者が元妃の弱みにつけ込んで敢行したものだったことが明るみになっており、ウィリアム皇太子は「2度と放送されるべきではない」と話していたものだったという。

皇太子に近い情報筋は、自分の意向に反して弟がこの映像を使用したことに落胆するだろうと述べており、「ヘンリー王子側がいかに敬意を払っていないかということだ」と指摘する関係者もいる。また、自分の願いが無視されたように感じて憤慨するだろうと話す者もおり、「悲しいことに、兄弟の間の溝がかなり広まっている」とのコメントを紹介している。

ヘンリー王子は番組の中で、母が過熱報道に苦しんでいたことについて触れ、「だまされてインタビューをさせられたことを、今ではみんな知っていると思う。でも同時に、母は自分の経験の真実を話してた」と問題のインタビューについて述べている。

報道によると、21年に問題が発覚したことでBBCは王室に謝罪し、同インタビューを2度と放送せず、他局による使用も認めないと誓っていたという。

ドキュメンタリーを巡っては、英国の人気ジャーナリストのピアーズ・モーガン氏が「なんてつまらないんだ!」とツイートしているのをはじめ、王室作家らからも酷評されている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)